利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.26】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1070

利用課題名 / Title

骨分化制御のためのサブミクロン表面微細構造の作製

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

リソグラフィ・露光・描画装置 骨再生,骨芽細胞,マイクロ・ナノパターン,リソグラフィ/Lithography,EB,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,電子顕微鏡/Electron microscopy,細胞・組織再生誘導材料,MEMSデバイス


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

古川 克子

所属名 / Affiliation

東京大学大学院工学系研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

梁 秦閣,田中 將平

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

落合幸徳

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-500:高速大面積電子線描画装置
UT-600:汎用ICPエッチング装置
UT-855:高精細電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 この研究は,バイオマテリアル的刺激を用いたMSC(Mesenchymal Stem Cells: ヒト間葉系幹細胞)の骨芽細胞への分化制御を目的としている.バイオマテリアル的刺激とは細胞が接着する細胞外基質による刺激である.MSCはこの周囲の細胞環境による刺激により多種類の細胞に分化することができる.現在,マイクロ・ナノスケールの微細構造(表面トポグラフィ)を実現し,ラット骨表面を模倣したサブミクロン(数100 nm)スケールに焦点を当てた研究はない.本研究では骨表面環境を模倣した最適な表面トポグラフィの作製を目的とする.この目的を達成するために,電子線リソグラフィを用いたサブミクロンスケールの溝の構造を持つシリコン基板の製作を行った.

実験 / Experimental

【利用した主な装置】高速大面積電子線描画装置、汎用ICPエッチング装置高精細電子顕微鏡【実験方法】 SiウェハにネガレジストであるCAN040AE 6.0cPを成膜し,電子線描画装置F5112で描画を行った.アッシング後はSURECOでパターンのコーティングを行った.これによって研究室内で細胞培養基板を作製する際に,PDMSによるパターンの転写の際にパターンの保護とスムーズなPDMSの剥離を実現した.その後,作製した培養基板上で幹細胞を培養した.

結果と考察 / Results and Discussion

電子線描画装置を用いたパターンの描画,エッチング装置を用いたエッチングを行ったのちに,高精細電子顕微鏡を用いて表面を観察したSiウェハ上のパターンのモールドの画像を図1に示す.これは幅300 nmの突起が2250 nm間隔で六角形を構成している構造を配列させたものになっている.これをPDMSと呼ばれる樹脂で転写した画像が図2である.このように,モールドの形状を転写できていることが画像から確認された.また,これらの細胞培養基板上で細胞を培養した際の細胞のアスペクト比を計測した結果から,パターンの形状に沿って細胞が接着し,これによって細胞の形状を制御しうるということが示唆された.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図 1 Siウェハ上のパターンのモールド



図 2 細胞培養基板に転写したパターン


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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