利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.19】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT1054

利用課題名 / Title

電子線リソグラフィを用いた高感度バイオセンサ用ナノワイヤの作製

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

電子線リソグラフィ、バイオセンサ,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,スパッタリング/Sputtering,リソグラフィ/Lithography,EB,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,電子顕微鏡/Electron microscopy,走査プローブ顕微鏡/Scanning probe microscopy,MEMSデバイス/ MEMS device,IoTセンサ/ IoT sensor


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

曾根 逸人

所属名 / Affiliation

群馬大学大学院理工学府電子情報部門

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

張慧,邱亜威,新井貫人,板橋芽比子,大澤郁弥,神野龍人,和田圭祐

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-600:汎用ICPエッチング装置
UT-604:高速シリコン深掘りエッチング装置
UT-704:高密度汎用スパッタリング装置
UT-802:高速ランプアニール装置
UT-900:ステルスダイサー


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

微量分析技術は理学、工学、医学の基盤技術であり、特に生化学や臨床検査の分野では、化学物質や生体分子の検出に必要不可欠である。これまで我々は、電子線(EB)リソグラフィを用いてSilicon on insulator(SOI)基板への微細加工を行い、幅約20 nmのSiナノワイヤ(SiNW)を形成し、aMレベルの超低濃度IgG(抗体)の検出を確認した。さらなる高感度化を目指して、EB描画および反応性イオンエッチング(RIE)の条件最適化によってSiNWを細線化させて、超高感度バイオセンサを作製することを目的とした。

実験 / Experimental

フォトリソグラフィでTi電極を形成したn型SOI基板上にEBリソグラフィにより、ネガ型EBレジストのHSQを用いたレジスト細線パターンを形成した。そして、それをマスクとしてRIEによってSiデバイス層をエッチングして、SiNWを形成した。

結果と考察 / Results and Discussion

今年度はRIE、ステルスダイサー、高速ランプアニール装置等の装置利用のためグループメンバーが延べ25日施設を訪問した。電極を形成したSOI基板への重ねEB描画、RIE等を実施した結果、Fig. 1(a)に示す平均幅16.2 nmのSiNW列が形成できた。その後、電極絶縁、外部電極へ配線を行った後、SiNWセンサ部に反応セルを絶縁樹脂で固定して、Fig. 1(b)のバイオセンサを完成させた。ソースメータを用いた測定回路に繋ぎ、卵白アルブミンと免疫グロブリンG(IgG)を反応させたところ、aM(=10-18 mol/L)レベルの超低濃度で特異的結合を確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 SiNW sensor fabricated by EB lithography; (a) SEM image of SiNWs, (b) SiNW biosensor.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・共同研究者:群馬大学 大嶋紀安助教,帝京平成大学 和泉孝志教授,東京大学 坂田利弥准教授
・科研費 萌芽「体液1滴中の多種生体物質を同時検出する超高感度Siナノワイヤバイオセンサの創製」,R2~4.
・科研費 若手研究「Siナノワイヤの細線化とアスペクト比調整によるウイルス感染超早期診断の実現」,R3~5.
・JST 創発的研究支援事業「計算科学とナノ微細加工技術を駆使した超高感度Siナノワイヤバイオ センサシステムの創製」,R4~6.https://doi.org/10.24018/ejphysics.2021.3.6.141


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. H. Zhang, Y. Qiu, F. Osawa, M. Itabashi, N. Ohshima, T. K., T. Sakata, T. Izumi, H. Sone, “Investigation of Thinning Effect on Sensitivity of Silicon Nanowire Biosensor for Ultra-Sensitive and Specific Biomolecule Detection”, 35th International Microprocesses and Nanotechnology Conference (MNC 2022), 2022 Nov.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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