【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.09】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT1049
利用課題名 / Title
半導体光デバイスの作製
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
マイクロリング共振器、MRR,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,スパッタリング/Sputtering,EB,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,光導波路/ Optical waveguide,IoTセンサ/ IoT sensor
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
荒川 太郎
所属名 / Affiliation
横浜国立大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-503:超高速大面積電子線描画装置
UT-606:汎用平行平板RIE装置
UT-703:8インチ汎用スパッタ装置
UT-600:汎用ICPエッチング装置
UT-900:ステルスダイサー
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
InP系化合物半導体やシリコンを用いた光導波路デバイスの作製を行った。光通信用光変調器や光学式ガスセンサーなどのデバイスへの応用を目的としている。
実験 / Experimental
光導波路や電極パターンの描画に超高速大面積電子線描画装置、作製した構造の観察に高精細電子顕微鏡、電極や絶縁膜成膜に汎用平行平板RIE装置、8インチ汎用スパッタ装置、シリコン導波路形成に汎用ICPエッチング装置を用いた。レジスト塗布などはクリーンドラフトで行った。
結果と考察 / Results and Discussion
半絶縁性Fe-InP基板を用いた平面アンテナを組み合わせたアンテナ集積量子井戸光変調器を作製した。基板には半絶縁性Fe-InP基板を用い、裏面にはGround metalを蒸着した。AlSiアンテナは 60 GHzの無線信号に強く共振するように設計した。 平面アンテナ中央部分に微小なギャップを設けており, 無線ミリ波信号受信時に, その共振電界がギャップ部で増幅され、 その電界が直下の導波路に垂直に印加される。量子閉じ込めシュタルク効果(QCSE)により屈折率変化を生じ位相変調を実現する。2×10
mm2の基板に3個のデバイスを作製した。そのうちの1個のデバイスの電子顕微鏡像を図1に示す。光導波路、電極形成には電子ビーム露光法およびICPドライエッチングを用いた。光変調特性評価を行い、60GHzミリ波信号による光変調を確認した。
また、SARS-CoV-2を検知する光学式バイオセンサの開発を目指し、シリコンマイクロリング共振器(Si MRR)を作製した。光導波路の形成には電子ビーム露光法、スパッタ、基板劈開にはステルスダイサーを用いた。作製したSi MRRの電子顕微鏡増を図2に示す。作製したSi MRRを用いてヌクレオカプシドタンパク質検出実験を行い、µg/mLオーダーの検出に成功した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 作製したアンテナ集積量子井戸光変調器
図2 作製したシリコンマイクロリング共振器
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
各種実験についてご指導いただいた肥後昭男特任講師、藤原誠研究員、Eric Lebrasseur特任研究員、水島彩子技術専門職員に感謝する。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 関口岳,中澤遼太郎,中森俊介,森拓人,山田健人,大田垣祐衣,村田博司,赤羽浩一,荒川太郎,"60 GHzミリ波に対応した平面アンテナ集積量子井戸光変調器の開発," 2023年第70回応用物理学会春季学術講演会(東京),2023年3月18日
- 内田悠介, 肥後昭男, 荒川太郎, 石坂雄平,"SARS-CoV-2検知に向けたシリコンマイクロリング共振器バイオセンサの開発," 2023年第70回応用物理学会春季学術講演会(東京),2023年3月15日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件