利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2024.07.02】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22QS0009

利用課題名 / Title

高圧高温場でのTiリッチなTi-Mg 二元合金の相変化のその場観察

利用した実施機関 / Support Institute

量子科学技術研究開発機構 / QST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials

キーワード / Keywords

軽量構造材料,X線回折/X-ray diffraction,放射光/Synchrotron radiation,水素貯蔵/ Hydrogen storage,生分解性材料/ Biodegradable material


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

松下 正史

所属名 / Affiliation

愛媛大学大学院理工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

渡辺舜,松藤裕和

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

齋藤寛之,内海伶那

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

QS-141:高温高圧プレス装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

常圧では液相状態を共有しないTiとMgについて、両者が液相となる高温高圧状態を作成し、冷却凝固する過程をSPring-BL14B1に入射する白色X線と高圧発生装置を用いてその場X線回折を用いて観察した。

実験 / Experimental

【利用した装置】:高温高圧プレス装置
【実験方法】
TiとMgを交互積層した箔を、高圧セルに詰めて持参した。SPring-BL14B1に入射する白色X線と高圧発生装置を用いてエネルギー分散型その場X線回折を2 GPaで室温~1800℃付近までの範囲で実施した。ディテクターにはSSD、発熱にはグラファイトヒーターを用いた。

結果と考察 / Results and Discussion

TiとMgの箔を交互積層させ、高圧セルに封入し、2GPaまで加圧後、昇温し溶解していく過程をその場X線観察によって観察した。例として、Fig. 1にTi70Mg30を昇温し急冷した際のデータを示す。2 GPaの室温から昇温し、時分割測定によって一つの回折パターンに30℃幅のデータが含まれるよう収集したデータを昇温開始の室温~1761℃で急冷し、室温に戻るまでのデータを収集している。本データから、Tiのピークは1400℃以降で弱くなり、1700℃近傍では液相になったことを示すバックグラウンドの上昇が50keV付近に現れた。常圧で回収した試料はその後、愛媛大学に持ち帰りTEMで観察したところ、これまでに報告の無い相が発見できた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig.1 XRD pattern during heating.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

科研費22K04670:高圧場を利用した新規Mg合金の探索、ならびに、池谷科学技術振興財団研究助成:高圧合成と計算科学による高機能Mg合金の探索にご支援いただきました。心より感謝申し上げます。
 齋藤寛之様、内海怜奈様のご指導とご支援のもとに実施したしました。心より感謝いたします。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 渡辺舜, 松下正史, 横田温貴, 松藤裕和, 齋藤寛之, 内海伶那, “高圧合成されたTi-Mg合金の構造解析” 第63回高圧討論会, 令和4年12月24日.
  2. 松下正史、渡辺舜、松藤裕和、内海伶那、齋藤寛之、”高圧下で凝固されたTi合金中のFCC構造”、日本金属学会2023年秋期(第173回)講演大会(富山)、令和5年9月22日
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る