利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.31】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22AT5029

利用課題名 / Title

オルガノシリカ分離膜におけるサブナノ空隙中の分子輸送の動的解析

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

核磁気共鳴/Nuclear magnetic resonance,核磁気共鳴/Nuclear magnetic resonance,スピン制御/ Spin control,ナノ多孔体/ Nanoporuous material


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

森山 教洋

所属名 / Affiliation

広島大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

都留稔了

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

服部峰之,伊藤賢志

利用形態 / Support Type

(主 / Main)共同研究/Joint Research(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-505:固体NMR装置 (SSNMR)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

広島大学にて開発したオルガノシリカ膜は水素や窒素などの分子よりも水蒸気が極めて高い透過性を示す。同大学にて提案した多孔体膜透過モデルに基づくと,透過性はマトリクス中での透過分子濃度と拡散係数に比例するが,拡散係数に関しては,透過データに基づいた相対値の推算のみが可能である。本課題では,産総研のパルス磁場勾配NMR技術により,オルガノシリカシリカマトリクス中の水拡散係数を定量化し,膜透過現象を明瞭にすることを目指す。

実験 / Experimental

オルガノシリカ粉体をゾルゲル法によって調整した。具体的にはbis(triethoxysilyl)ethane (BTESE)を加水分解・縮重合させゾルとし,200℃にて前乾燥後,300℃にて焼成することでオルガノシリカ粉体を得た。室温・大気雰囲気下で水を吸着させた80 mgのオルガノシリカ粉体を試料管に充填し,1H 固体NMRによる分析を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

 図はBTESE由来のオルガノシリカ粉末の化学構造および1H NMRの結果である。0ppm付近に観測されたピークはオルガノシリカ構造に存在するエチレン基に由来すると考えられる。また,4.7ppmには試料中の吸着水に由来する強いピークが確認された。80 mg程度のサンプル量で十分な吸着水を十分な感度で検出可能であり,今後,磁場勾配をかけることで静拡散係数の測定が可能であると示唆された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1. BTESE由来オルガノシリカ粉末の1H NMRスペクトル。                (粉末量:80mg,室温大気雰囲気で水吸着)


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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