利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.26】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22AT0013

利用課題名 / Title

放射線照射したアラニンの放射線化学収量の測定

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)その他/Others

キーワード / Keywords

放射線照射,アラニン,アラニン線量計,アラニンラジカル,超伝導量子干渉計(SQUID),磁気モーメント,ラジカル数,絶対定量


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

山口 英俊

所属名 / Affiliation

産業技術総合研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-068:磁気特性測定システム(MPMS)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 アラニン線量計は放射線の線量を計測できる、化学線量計と呼ばれる線量計の一種である。放射線が照射されると安定なアラニンラジカルが発生するため、その安定ラジカルの量を測定し線量と結びつけた検量線を取得することで線量測定が可能となる。
 アラニンのラジカルを測定するために、従来は電子スピン共鳴(ESR:Electron Spin Resonance)装置が使われていたが、ESRではラジカル数のトレーサブルな絶対測定が難しい。一方で、超伝導量子干渉計(SQUID:Superconducting QUantum Interference Device)では磁気モーメントを測定することができ、磁気モーメント標準物質の値からラジカル数の絶対定量が可能となる。これまでの我々の研究により、101 kGy照射されたアラニンのラジカル数及び放射線化学収量(単位線量当たりの物質量の変化量)明らかになった。しかし、他の線量点においても確かめる必要があるため、異なる線量が照射されたアラニンの磁気モーメントを測定した。

実験 / Experimental

 【NPF068】磁気特性測定システム(MPMS)で磁場5 T、温度を4.2 Kにして、0〜360度を10度ずつ変化させる角度依存性の測定を行った後、4.2〜300KのM-T測定を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

 101kGy照射したアラニンを今年度MPMSで測定した角度依存性の結果を図1に青いプロットで示す。また、同じ図1中に、2021年度に同じシーケンスで測定した結果を橙色のプロットで示す。2021年度に測定した結果は、角度に応じて磁気モーメントが正弦波のように変化する様子が綺麗にみられていたが、今年度測定した結果は、ノイズのような成分が大きく、ところどころ値が外れていて、綺麗な測定結果が得られなかった。また、以前は角度依存性の測定が40分程度で終了していたが、今回は90分程度かかっていた。このようにノイズが大きく、過去の装置の状況と異なる状況であったため、高精度な測定は難しい結果となった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1.角度依存性の測定測定


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

 今後は別の機関のMPMSを使って研究を進める。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る