【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22AT0319
利用課題名 / Title
ALD-SiO2のプロセス評価
利用した実施機関 / Support Institute
産業技術総合研究所 / AIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
ALD,SiO2膜,GPC,BDEAS
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
小林 明子
所属名 / Affiliation
メルクエレクトロニクス株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
ALD-SiO2の膜を成膜した。GPCの飽和を確認した。膜質は、プラズマおよび温度により変化した。特にダイレクトプラズマでは、形状で膜質の違いが生じた。
実験 / Experimental
サムコ原子層堆積装置_2[AD-100LP] {NPF099}を使用して、原料BDEASを用いて、ALDによりSiO2膜を成膜した。中心条件 O2ダイレクトプラズマにて、温度300℃、圧力 約10Pa、RF 1000W、サイクル数200とした。
また、酸化行程に、リモートプラズマと、ピュアO3(高濃度のO3)を持いて、その膜質の比較をした。
膜厚をエリプソメトリーで調べた。膜質として、dHF:H2O=1:500にて、WERを調べた。
結果と考察 / Results and Discussion
中心条件をベースに、GPCの原料の供給時間 (dose time)と、プラズマの印加時間(RF time)の依存性を調べた(図1、図2)。また、4インチ基板内の均一性(NU)も示した。
中心条件は、ほぼGPCが飽和しており、NUが小さくなった。原料の吸着が飽和しており、吸着原料の酸化も飽和した。
WERのダイレクトプラズマの時間とパワー依存性について調べた。図3にプラズマパワーの依存性を示す。GPCが同じであっても、WERが変化し、膜質が異なった。プラズマの時間の依存性でも同様であった。WERは成膜温度とプラズマ条件に大きく依存した。
また、パターン基板上でのWERについても調べた。ダイレクトプラズマの場合には、パターンの側壁部では、上部よりWERが大きく、膜質がよくなかった。
リモートプラズマ、ピュアO3にて酸化した場合、300℃では、同程度のGPCが得られた。WERはダイレクトプラズマ(中心条件)が、低く、リモートプラズマとピュアO3は同程度であった。パターンに成膜し、WERを比較したところ、上部/側壁部 同程度のWERが得られた。
ダイレクトプラズマでは、イオンを含み、イオンは直進性が高いので、側壁ではイオンによる膜質変化が少ない。リモートプラズマとピュアO3では、イオンの影響はない。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 GPCの原料供給時間依存性、図2 GPCのプラズマ時間依存性、図3 資質のプラズマパワー依存性
図4 パターンでのWER
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・今後の課題:PECVD膜との比較 等
・参考文献:A.Kobayashi, and et. Al., thin solid films 520 (2012)3994.
・GPC:サイクル膜の成膜膜厚 (growth per cycle) RWER:熱酸化膜のWERとの比率
・謝辞:産総研NPF 有本様、山崎様に、ALD装置の調整・サポート、機会をいただいたことに感謝いたします。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 小林明子, "ALDのメカニズムとプロセスの紹介", 第1回ARIM量子・電子マテリアル領域セミナー(オンライン), 2022年12月22日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件