【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.31】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22AT0155
利用課題名 / Title
高効率InGaN/GaNマイクロLEDの開発
利用した実施機関 / Support Institute
産業技術総合研究所 / AIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
InGaN/GaN,マイクロLEDディスプレイ,VR/AR端末,中性粒子ビームエッチング技術
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
王 学論
所属名 / Affiliation
産業技術総合研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
趙 茜茜
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
AT-011:i線露光装置
AT-082:化合物半導体エッチング装置(ICP-RIE)
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
サイズ数μmの半導体LED(マイクロLED)を発光素子に用いたマイクロLEDディスプレイは次世代VR/AR端末のための高輝度・高解像度・省電力のディスプレイとして期待されている。しかし、LEDのサイズを10μm以下に縮小すると、LEDメサ形成時に導入された界面欠陥の影響により、LEDの発光効率が大きく低下する問題があった。我々は、東北大学が開発した半導体材料の無損傷エッチングが可能な中性粒子ビームエッチング技術を用いたGaNマイクロLEDの作製技術を開発し、サイズを6μmまで小さくしても発光効率が低下しないGaNマイクロの作製に成功した。一方、従来のICPエッチング法で作製したGaNマイクロLEDの側面をKOH液で処理することによって、ICPによるダメージ層が除去され、マイクロLEDの効率を大きく改善されることが報告されている。本研究では、KOHによるダメージ層除去技術に対する中性粒子ビームエッチング技術の優位性を確認するため、ICPを用いたGaNマイクロLEDの作製を行った。
実験 / Experimental
【利用した主な装置】
i線露光装置(NPF011)、化合物半導体エッチング装置(ICP-RIE) (NPF082)
【実験方法】
まず、InGaN/GaN青色LEDウェハ上に厚さ300nmのSiO2膜をプラズマCVD法により堆積させた。次に、i線露光装置を用いて、上記試料上に数μm角~数10μm角のフォトレジストパターンを形成させた。その後、バッファードフッ酸により露出されているSiO2膜を除去し、試料上にICPエッチング用マスクとなるSiO2パターンを形成させた。次に、上記SiO2パターンをマスクに用いてICPエッチングを行うことで、マイクロLEDメサを作製した。なお、ICPエッチングのガスとして、Cl2/BCl3の混合ガスを用いた。最後に、ICPによるダメージ層を除去するため、濃度48%のKOH液を用いて室温において30分間のエッチング処理を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
図1(a), 図1(b)に、それぞれICPエッチング後およびKOH処理後のサイズ3 µm × 3 µmのマイクロLEDメサのSEM像を示す。中性粒子ビームの場合と異なって、メサの側面が傾斜面になっているのが分かる。また、KOHエッチングにより、メサの側面が若干荒れており、KOHエッチングに特有なマイクロファセットが観察された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 Tilted SEM images of 3µm x 3µm GaN micro-LED mesas after ICP etching (a) and after KOH treatment (b).
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
本研究は東北大学・流体科学研究所の寒川誠二教授との共同研究として行われたものである。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件