【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.29】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22AT0150
利用課題名 / Title
白金/酸化チタンナノ接合を用いた水素センサー
利用した実施機関 / Support Institute
産業技術総合研究所 / AIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion
キーワード / Keywords
水素センサー,Pt /TiO2接合,ナノギャップ作製技術
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
内藤 泰久
所属名 / Affiliation
産業技術総合研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
水素社会が注目されるとともに、省エネ水素センサーが求められている。その中でPt /TiO2接合は、30年以上前から水素に反応する材料であると知られているが、TiO2の結晶性改善のために大気中で500℃以上にて加熱処理するプロセスが必要であった。本研究ではナノ構造を取り入れることで、この加熱プロセスがスキップできることが分かった。
実験 / Experimental
【NPF054】ダイシングソー
【NPF025】スパッタ成膜装置(芝浦)
ナノギャップ作製技術を用いて、厚さ1nm程度のTi自然酸化膜を使ったPt/TiOx接合を作製し、水素センサー特性を評価した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1に作製した素子の断面TEM像を示す。この断面TEM像と同じ箇所を詳細に元素分析した結果、膜厚1nm程度の酸化チタン層がナノギャップ間を架橋し、Pt電極と接合を形成していることがわかった。
次に作製した素子の水素センシング特性についてFig.2にて示す。105という非常に大きなOn/Off比(高感度)を有しながら、室温・高速・省エネ動作可能なセンサーであることを実証した。併せて、電極間隔をナノスケールにすることで、結晶改善を行わずとも接合部の電気特性を引き出せるため、結晶性改善の熱処理プロセスが不要となった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1 Image of device section by TEM.
Fig.2 Characteristics of hydrogen sensor.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
-
Yasuhisa Naitoh, High-speed hydrogen sensor fabricated using a platinum/titanium oxide nanocontact, Sensors and Actuators B: Chemical, 371, 132531(2022).
DOI: https://doi.org/10.1016/j.snb.2022.132531
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件