【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.26】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22AT0065
利用課題名 / Title
単層カーボンナノチューブ凝集体上に成長したナノリボン構造の元素分析
利用した実施機関 / Support Institute
産業技術総合研究所 / AIST
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials
キーワード / Keywords
単層カーボンナノチューブ(SWCNT),ナノリボン構造,新奇ナノ物質
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
桒原 彰太
所属名 / Affiliation
東邦大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
界面活性剤を使って水中に分散させた単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を用い、透析操作によりSWCNTの集積構造を作り出す研究において、得られた集積構造上に幅10 nm程度、長さ500 nm以上のナノリボン構造を持った新奇ナノ物質が成長することを発見した(図1)。得られたナノリボン構造は、走査型透過電子顕微鏡 – エネルギー分散型X線分光法(STEM-EDS)により銅(Cu)と硫黄(S)の元素が含まれることが明らかとなった。しかし、CuとSの組成比や結合状態が不明であり、ナノリボン構造を同定するために必要な情報を得る必要があった。本研究では、X線光電子分光法(XPS)を用い、SWCNT集積構造上に成長したCuxSナノリボンの結合状態を明らかにすることを目的として、研究を進めた。
実験 / Experimental
[利用装置名]:
【NPF074】エックス線光電子分光分析装置(XPS)
[実験方法]:
透析膜を用いた透析操作により、SWCNT分散溶液中の界面活性剤分子を除去していくことで、SWCNT集積体を形成し、集積体上にCuxSナノリボンを成長させた。得られたCuxSナノリボン/SWCNT集積体を透析膜より取り出し、乾燥後、アルミニウム基板上に貼り付けたカーボンテープへ転写し、XPS用の試料を準備した。
結果と考察 / Results and Discussion
試料のXPS測定結果より、透析により得られたSWCNT集積体にCuとSが存在することが確認された。しかし、CuxSナノリボンの存在量が少なかったことにより、明瞭なCuとSのピーク強度を得ることができず、詳細な結合状態を明らかにすることができなかった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1. SWCNT分散溶液の透析による集積体形成により得られたナノリボンのTEM像
図2. CuxSナノリボンのXPSスペクトル測定結果
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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Tomomi Tanaka, Copper sulfide nanoribbon growth triggered by carbon nanotube aggregation via dialysis, RSC Advances, 12, 31363-31368(2022).
DOI: 10.1039/D2RA04832A
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件