利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22AT0054

利用課題名 / Title

表面弾性波デバイスの絶対振動量計測

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)その他/Others

キーワード / Keywords

表面弾性波デバイス,表面振動量,デュアルコム干渉計


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

渡邉 紳一

所属名 / Affiliation

慶應義塾大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-006:マスクレス露光装置
AT-023:電子ビーム真空蒸着装置
AT-011:i線露光装置
AT-009:コンタクトマスクアライナー[MJB4]
AT-092:高圧ジェットリフトオフ装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 ナノプロセッシング施設で作製した表面弾性波デバイスの表面振動量を、デュアルコム干渉計を用いて軸方向に4 pmの精度で測定することに成功した。この技術により、極めて微小な変位を高精度に決定することができることを示した。

実験 / Experimental

・利用した主な装置
【NPF006】マスクレス露光装置
【NPF008】スピンコーター(フォト)
【NPF009】コンタクトマスクアライナー[MJB4]
【NPF011】i線露光装置(2021年度)
【NPF021】プラズマアッシャー
【NPF022】UVオゾンクリーナー
【NPF023】電子ビーム真空蒸着装置
【NPF084】デジタルマイクロスコープ
【NPF092】高圧ジェットリフトオフ装置

実験方法:
 フォトリソグラフィーとリフトオフを用いて、LiNbO3基板上に一対の櫛型金電極および櫛型電極間に四角形状の金薄膜を成膜した。その櫛型電極試料についてワイヤーボンダーを用いて同軸ケーブルに接続し、櫛型電極を高周波電圧信号で励起することで四角形状の金薄膜に表面弾性波を伝搬させた。そして、二台のパルスレーザーを同期させるデュアルコム干渉計を用いて、振動する金薄膜表面の振動量を計測した。

結果と考察 / Results and Discussion

 図1に振動量計測結果の場所依存性を示す[1]。図1に示すようにy方向に伝搬する表面弾性波の振動を明瞭に捉えた。さらに計測時間を増やし積算回数を増やすことで、最終的に 4 ピコメートルの精度で、表面弾性波の絶対振動量を決定することに成功した。これはデュアルコム干渉計では最高精度である。本成果は、AIP Scilight、マイナビニュースなどで報道された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1:デュアルコム干渉計を用いた、表面弾性波伝搬に伴って振動する金薄膜表面の振動量計測結果(文献[1]より引用)。


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本研究の一部は、JST, CREST, JPMJCR19J4および文部科学省Q-LEAP, JPMXS0118067246の支援を受けたものである。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. A. Iwasaki, Temporal-offset dual-comb vibrometer with picometer axial precision, APL Photonics, 7, (2022).
    DOI: https://doi.org/10.1063/5.0099155
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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