利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22AT0053

利用課題名 / Title

酸化状態を制御した固体電解質のイオン化ポテンシャルの評価

利用した実施機関 / Support Institute

産業技術総合研究所 / AIST

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

全固体電池,固体電解質,イオン化ポテンシャル,紫外線光電子分光(UPS)測定,ヘリウムガス放電,パルスレーザー堆積法


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

並木 航

所属名 / Affiliation

国立研究開発法人 物質・材料研究機構

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

和田 友紀,土屋 敬志

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

AT-074:エックス線光電子分光分析装置(XPS)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 全固体電池は次世代エネルギーデバイスの有力候補として期待されているが、電極と固体電解質界面における高い界面抵抗が問題となっている。本研究では全固体電池の主材料である固体電解質の基礎特性として電子構造に着目し、成膜条件との相関を調査すべくイオン化ポテンシャル測定を行った。

実験 / Experimental

・エックス線光電子分光分析装置(XPS)【NPF074】

 本課題ではXPS装置に搭載される紫外光を光源とした紫外線光電子分光(UPS)測定により、電解質のイオン化ポテンシャルを評価した。光源はヘリウムガス放電により放電するHeⅠ線を使用し、チャージアップを避けるためにneutralizerモードで中和銃を使用した。また、測定は紫外光により励起された電子がアナライザーに全て入るように、試料に-7 Vの逆バイアスを印加しながら測定した。試料は、Pt薄膜/Ti薄膜で被覆したSi単結晶基板上に、波長193nmのArFエキシマレーザーを用いたパルスレーザー堆積法でリチウムイオン電解質を成膜したものを用いた。試料A、および試料Bは含有する酸素の量が異なっており、試料Aの方がより酸素を多く含んでいる。

結果と考察 / Results and Discussion

 酸化状態の異なる各リチウム電解質のUPSスペクトルと測定試料の模式図を示す。試料は電解質/Pt/Ti/Si基板で構成され、Ptの露出部分と装置の導通をとり、逆バイアスを印加した。測定の結果、試料AとBの両方で良好なUPSスペクトルが得られ、それぞれの電解質のイオン化ポテンシャルは約2 eV程度異なることが明らかになった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図 各試料のUPSスペクトル


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

本課題を遂行するにあたり、実験手法について多くの助言をして下さったAIST TIA NPF 大塚様に深く感謝いたします。


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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