【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.17】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT0420
利用課題名 / Title
アミノ酸シッフ塩基金属錯体の粉末構造解析
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
粉末X線回折, 金属錯体, 人工金属蛋白質,X線回折/X-ray diffraction,コンポジット材料/ Composite material
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
Akitsu Takashiro
所属名 / Affiliation
東京理科大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
下西大貴
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
府川和弘,飯盛桂子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
天然の蛋白質(リゾチームやラッカーゼ)との複合化により、人工金属蛋白質を創製する研究を行っている。組み込む金属錯体として、アミノ酸(あるいはジペプチド)誘導体のシッフ塩基銅(II)錯体を新たに合成した。これらの結晶構造解析を行うために、東京大学の設備を利用して粉末X線回折測定を行った。
実験 / Experimental
東京理科大学で合成した数種類の金属錯体を、透過法測定に適した材質のキャピラリーに詰めて、東京大学の粉末X線回折装置(リガク SmartLab)で粉末回折パターンを測定した。
結果と考察 / Results and Discussion
アゾベンゼンサリチルアルデヒド(1 mmol)とL-アルギニン(1 mmol)をMeOH(100 mL)に溶解させ、313 Kで1.5時間攪拌したところ赤色の溶液が得られた。酢酸銅(Ⅱ)-水和物(1 mmol)を加え、1時間攪拌し、イミダゾール(1 mmol)を加えたのちさらに1時間攪拌することにより、濃緑色の溶液を得た。反応溶液を3~4日、室温で静置することにより緑色の微結晶を得た。単結晶X線解析に使えるほどの大きさには成長しなかった。そこで、粉末X線回折データを測定し、リートベルト解析を行った。例えばCuAT-imi は Z=4 の三斜晶系空間群 P-1 で結晶化する。CuAT-imiは、4つのドナー原子(3座キレートのシッフ塩基と、ヒスチジン残基モデルとしての単座イミダゾール配位子)で構成された5配位[CuN2O3]形状をとる、歪んだ四角錐配位構造であった(Fig. 1)。Cu-O1, Cu-O2,Cu-O3, Cu-N1, Cu-N4間の配位結合距離は1.829から1.944 Åと、通常の銅錯体で見られる範囲となった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 長谷川佳奈,黒田裕斗,北西健一,中根大輔,秋津貴城,海野昌喜,“ジペプチドを含むシッフ塩基銅(II)錯体の合成とリゾチーム結晶への複合検討” 2022年度量子ビームサイエンスフェスタ(第14回MLFシンポジウム, 第40回PFシンポジウム), 令和5年3月13-15日.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件