【公開日：2023.07.31】【最終更新日：2023.05.30】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT0337
利用課題名 / Title
3Dプリンター法で作製したNi合金の評価
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）その他/Others（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
Laser Powder Bed Fusion, Acoustic Emission, 積層造形,電子顕微鏡/Electron microscopy
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
Pornthep CHIVAVIBUL
所属名 / Affiliation
東京大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
小梶 莉菜子
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-104：低真空走査型電子顕微鏡
UT-102：高分解能走査型分析電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
Laser Powder Bed Fusion, LPBFは、高出力レーザで金属粉末を選択的に溶融させ、融合させる積層造形プロセスであり、複雑で高性能な部品を製造できるため、航空宇宙産業において需要が高まっているNi基合金部材の製造プロセスとして有望である。しかし、LPBFは高速なレーザスキャンを繰り返すプロセスであり、プロセス中に発生する欠陥の評価が課題である。そのためNi基合金のLPBF中にいつどこで欠陥が生じたのか評価する方法についての研究が重要である。アコースティック・エミッション(AE)法はいつ、どこで、どの程度の規模の、どのような破壊・変形が生じたのかをリアルタイムに検出・評価可能な手法である。本研究ではAE法を用いた金属積層造形中の損傷モニタリングを通して造形中に発生する欠陥の特徴を評価すること目的に、積層造形中に発生するAE信号を計測・解析した。
実験 / Experimental
造形にはNIMSの所有するSLMソリューションズ社製SLM280型装置を用い、材料はNi基超合金であるInconel738LCを使用した。レーザの走査速度と出力を変化させてサンプルを複数造形し、結果を比較した。レーザの走査間隔は100 µm、層の厚さは30 µmとし、17層造形した。AEセンサは基材の側面に合わせて4つ設置し、本研究グループで開発したCWM（Continuous Wave Memory）で積層造形中に発生するAE信号を計測・解析した。AE事象は複数のしきい値を用いて得られたものの和集合として抽出した。得られたAE事象の発生タイミングから、各AE事象の発生位置を標定し、AEエネルギの評価を行った。積層造形後の試料をX線CTやSEMで観察し、発生した欠陥の種類や発生位置を評価し、AE解析結果と比較した。
結果と考察 / Results and Discussion
AE事象はレーザの照射位置で発生しているとし[1]、レーザの照射開始時にAEのRMS電圧の値が変化することを利用してAE事象の位置標定を行った。AE位置標定結果をX線CTやSEMによる欠陥解析結果と比較することで、LPBF中のAE発生源となる欠陥の種類やAE法を用いて検出できる欠陥のサイズを評価した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
[1] K. Ito, et al.: Additive Manufacturing, 40 (2021), 101915
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- ○小梶 莉菜子 (東京大学), 伊藤 海太 (物材機構), 草野 正大 (東京大学), 渡邊 誠 (東京大学), 榎 学 (東京大学）, AE法によるレーザ積層造形中に発生する欠陥種類の評価, 日本金属学会 第171回講演大会, 2022/9/21
- ○小梶 莉菜子 (東京大学), 伊藤 海太 (物材機構), 草野 正大 (東京大学), 渡邊 誠 (東京大学), 榎 学 (東京大学）, Ni基合金におけるレーザ照射中のAE挙動の評価, 日本金属学会 第172回講演大会, 2023/3/9
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件