利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.17】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT0297

利用課題名 / Title

光増感分子配位子を持つ金属錯体の結晶構造解析

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies

キーワード / Keywords

X線回折/X-ray diffraction,水素貯蔵/ Hydrogen storage,分離・精製技術/ Separation/purification technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

三ツ沼 治信

所属名 / Affiliation

東京大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-201:無機微小結晶構造解析装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

水素放出反応は、当量の酸化剤を用いずに飽和有機分子から水素ガスを取り出し、不飽和結合を導入する反応である。この反応は、有機合成化学やグリーンケミストリーの観点から注目されているだけでなく、水素ガスをエネルギーキャリアとして用いる水素社会の基盤技術としても位置づけられる。従来報告されていた炭化水素の触媒的水素放出反応では、200度程度の高温や紫外光の照射といった過酷な条件や貴金属触媒の使用が必要であった。これは、炭化水素類のC(sp3)-H結合切断が困難であることに加え、脱水素反応が熱力学的に不利な過程であることに起因している。我々は、光増感分子配位子を持つ金属錯体にて、温和な条件下、可視光を利用して炭化水素の水素放出反応が可能になるのではないかと期待した。今回の測定では我々が合成した光増感分子配位子を持つ金属錯体をX線結晶構造解析することによりその詳細な構造を理解し、触媒反応の活性向上につなげることを意図した。

実験 / Experimental

脱水素反応の初期結果にて有望な触媒であったコバロキシム錯体に関してその詳細な構造解析をX線結晶解析にて行うことにした。本錯体においてはスズ原子が軸配位子としてコバルトに配位している構造を想定しているがそれが確からしいか確認することを目指した。

結果と考察 / Results and Discussion

X線結晶構造解析の結果、当初の想定通り、コバロキシム錯体の軸配位子としてスズ原子が配位している構造が得られた。これにより光照射によってコバロキシム錯体の軸配位子が開裂することで活性化されているというメカニズムが示唆された。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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