【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT0290
利用課題名 / Title
加工熱処理した純チタンの相(α,β相)の分析
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
加工熱処理,純チタン,β相,XRD,X線回折/X-ray diffraction
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
朴 亨原
所属名 / Affiliation
公立小松大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
朴 賢佑
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
府川 和弘,飯盛 桂子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術補助/Technical Assistance(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
純チタンは一般的に室温でα相の単相を維持すると知られている。しかし,現在研究中である純チタンの高速加工熱処理プロセスに於いて特定の加工条件で数μmサイズの超微細β相と推定されるものが微細α相の周囲に存在することを光学顕微鏡とEBSD分析を通じて確認した。しかし,組織分析のみではβ相に確定することは困難である。本実験では,XRD分析を用いてβ相の存在可能性について検討した。
実験 / Experimental
供試材においては,高速加工熱処理された3種類の試験片を使用した。各試験片は,圧縮断面を半分に切り出し,切断面に機械研磨法で鏡面仕上げを行い,Cuターゲット(リガク製SmartLab(3kW))でX線回折試験を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
XRD実験の結果,全て試験片において2ɵが35°,38°,40°,53°,63°,71°,74°,76°,77°でピークが観察された。 この2ɵはα相を意味する。β相の2ɵは39°,56°,70°付近でピークが現れると知られており,β相の2ɵの39°と70°はα相の38°,71°の2ɵと重なるため,β相を確認することが困難である。 したがって,β相の確認は56°が有効である。 今回の実験で2ɵ =30~85°まで分析したデータからは56°のピークが観察されず,2ɵ =54~60°の間で精密分析したデータからは56°付近で小さなピークが観察された。 また,加工速度の増加によりピークが大きくなる傾向が確認された。これは,高速加工熱処理された純チタンでは超微細β相が部分的に存在するため,簡易XRD実験では検出が困難だった可能性がある。よって精密XRD分析を通してβ相を分析する必要がある。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
なし
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件