【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT0268
利用課題名 / Title
静電選別によって処理されたチャーの表面分析
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/Electron microscopy,資源循環技術/ Resource circulation technology
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
阿部 竣哉
所属名 / Affiliation
東京大学工学部システム創成学科Aコース(E&Eコース)
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
自動車などの廃棄物は「部品回収→破砕→焼却処理」という処理フローにより有用な物質が回収され、焼却処理の残渣は「チャー」と呼ばれている。チャーは風力選別やふるい分けといった処理により、粒径の大きい順にSR-sieve、SR-cyclone、SR-windと分離される。乾式磁力選別では100μm以上しか分離できないため、本研究は平均粒径300μmのSR-sieveを対象とする。SR-sieveから鉄と炭素を回収する処理フロー案として、SR-sieveを乾式磁力選別によりMagneticsとNon-magneticsに分離し、Non-magneticsを静電選別によりConductorsとNon-conductorsに分離することを考えた。Magneticsには鉄を濃縮し、Conductorsには炭素を濃縮することを目的とする。コロナ電圧とドラム回転速度を変えて静電選別を行った結果、コロナ電圧を30kV、ドラム回転速度を60rpmとした時に分離効率が最大となることが分かった。このとき、炭素品位が17.6%から30.2%、炭素回収率は41.6%となった。炭素があまり濃縮されなかった原因として一つの粒子に炭素以外の物質も混在している可能性が考えられるため、粒度分析とSEM-EDXを行った。コロナ電圧30kV, ドラム回転速度60rpmの条件で分離したConductorsとNon-conductorsに対して、粒度分析を行った。Conductors, Non-conductorsともに粒径400〜500μmにピークがあり、Conductorsには粒径400μmの小さなピークに加えて粒径900μmに大きなピークがあった。このことから、静電選別であまり炭素が濃縮されなかった原因として、炭素品位の低い大きな粒子がConductorsに混入した可能性が考えられる。粒径900μm付近の粒子について詳しく分析するため、SEM-EDXを行った。
実験 / Experimental
コロナ電圧30kV, ドラム回転速度60rpmの条件で分離したConductorsとNon-conductorsの粒子に対して、SEM-EDXを行った。粒径900μm付近の粒子を対象に、ポイントごとの元素分析を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Conductors(コロナ電圧30kV, ドラム回転速度60rpm)のSEM-EDX結果をFig.1-3, Table.1-3に示す。Conductorsに含まれる粒径の大きい粒子は炭素以外の物質が混在しているために炭素品位が低いと予想していたが、炭素品位は50%以上と高かった。Non-conductors(コロナ電圧30kV, ドラム回転速度60rpm)のSEM-EDX結果をFig.4-6, Table.4-6に示す。Non-conductorsに含まれる粒径の大きい粒子についても、炭素品位が40%以上と比較的高かった。これらの結果から、導電性に関わらず粒径の大きい粒子は炭素品位が高かった。ふるい分けで粒径の大きい粒子を除いた後に静電選別を行えば、炭素の分離効率が高くなる可能性が考えられる
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1
Fig.2
Fig.3
Fig.4
Fig.5
Fig.6
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件