利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.16】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT0242

利用課題名 / Title

選択的なウェットエッチングを可能とする表面基盤処理材の開発

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

膜加工・エッチング/Film processing and Etching,赤外・可視・紫外分光/Infrared and UV and visible light spectroscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

望田 憲嗣

所属名 / Affiliation

株式会社ダイセル

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-303:分光エリプソメータ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

半導体製造において、窒化ケイ素(Si3N4)と酸化ケイ素(SiO2)は最も一般的に使用される誘電体材料である。これらは、ガスパッシベーション、絶縁、CMP(化学的機械研磨)用ストッパーなど、さまざまな用途で使用されている。Si3N4はSiO2よりもエッチング耐性がかなり高いものの、SiO2のエッチングプロセスの影響を受けてしまう。このため、これら2つの材料を組み込んだデバイスの製造においては、被加工膜のエッチング量を加味して製造プロセスを構築する必要がある。フッ酸(HF)、バッファードフッ酸(BHF)、リン酸(H3PO4)などの一般的なエッチング液に対するこれらの材料のエッチング選択性は、製造時にかなり懸念される課題であった。例えば、Si3N4とSiO2を積層した3次元NANDゲートのリセス加工では、アイソレーション層であるSiO2の損失を抑えるために、H3PO4エッチングの段階でSiO2に対するSi3N4の高いエッチング選択性が要求される。そのため、容易にスケールアップでき、半導体製造プロセスに適用できる新しい選択的エッチングプロセスの開発に大きな関心が持たれている。

実験 / Experimental

1. 2cm x 2cmにカットしたSiO2膜or Si3N4膜付き基板を準備する。2. SiO2膜 or Si3N4の膜厚を分光エリプソM-2000にて測定する。3. 上記SiO2膜or Si3N4膜付き基板を0.3wt%水溶性樹脂水溶液に10秒間浸漬する4. 上記基板をBHF110に5分間浸漬する。5. エッチング後の膜厚を分光エリプソM-2000にて測定する。 上記3,4をドラフトチャンバ- (UT-800)にて実施した。使用した水溶性樹脂は下記の通り。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig. 1(a)に熱酸化膜(Th-SiO2)付き基板を各種水溶性樹脂で処理し、その後BHF110でエッチングした際のエッチングレート、Fig. 1(b)にLPCVD法で成膜したシリコン窒化膜(Si3N4)付基板を同一処理した際のエッチングレートを示す。酸化膜では、そのエッチングレートは未処理の基板、水溶性樹脂で処理した基板とも同程度であった。他方、窒化膜のおいては、当社オリジナル樹脂DC01で処理した場合にのみBHFによるエッチングを抑制できることが分かった。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


評価ポリマー一覧



Fig 1(a)



Fig 1(b)


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Kenji Mochida, Selective Functionalization of Silicon Nitride with a Water-Soluble Etch-Resistant Polymer, , , (2023).
    DOI: 10.2139/ssrn.4340470
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. THE SURFACE PREPARATION AND CLEANING CONFERENCE 2022年10月17日 米国AZ州
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:5件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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