利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.13】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22UT0202

利用課題名 / Title

ペプトイドの構造解析

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

創薬,X線回折/X-ray diffraction


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

森本 淳平

所属名 / Affiliation

東京大学

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

白鳥 陽太,彭 儀英

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-201:無機微小結晶構造解析装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

ペプトイドは、膜透過性が高く創薬研究において注目される中分子である。また、ナノ材料の基盤分子として材料化学研究においても注目を集めている。本研究では、このペプトイドの構造を明らかにするため、結晶構造解析を実施した。

実験 / Experimental

利用装置:微小結晶構造解析装置VariMax Dual(リガク)
測定方法:水や有機溶媒中で成長させた結晶をループ状のマウントに載せ、VariMax DualにセットしてX線回折データを取得した。X線回折データの取得は、Mo Kα線源(λ = 0.7107 Å )を用いて、–180℃で行った。取得した回折データはOlex2ソフトウェアを用いて解析した。非水素原子は異方的に最適化し、水素原子は適切な位置に配置した。

結果と考察 / Results and Discussion

本年度は、主鎖骨格がαアミノ酸型のペプトイドとβアミノ酸型のβペプトイドの2つの種類の分子について、まず、そのオリゴマー分子の構造解析に取り組んだ。主鎖骨格がαアミノ酸型のペプトイドについては、いくつかの配列についてその結晶構造を解くことに成功した。また、主鎖骨格がβアミノ酸型のペプトイドについては、特定のオリゴマーの結晶構造を解き明かした。なお、本成果は、国際誌に発表した(Kim, et al., Org. Biomol. Chem. 2022, 20, 6994-7000)。続いて、材料応用を指向して、主鎖骨格がαアミノ酸型のペプトイドについて、金属との配位高分子の作成を試みた。モノマーからヘキサマーまでのいくつかのオリゴマーについて、合成を行い、種々の金属と混合して配位高分子の合成を行った。その結果、2種類のモノマー分子と金属イオンとの組み合わせから配位高分子の結晶が得られ、それらの結晶構造解析に成功した。今後は、モノマー分子だけでなく、オリゴマー分子についても同様の配位高分子の合成と結晶化に取り組み、多孔質材料として利用できる分子の創出を行っていきたいと考えている。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

この研究は下記の助成のもと行われました。
・さきがけ(JPMJPR21AF)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Jungyeon Kim, Residue-based program of a β-peptoid twisted strand shape via a cyclopentane constraint, Organic & Biomolecular Chemistry, 20, 6994-7000(2022).
    DOI: 10.1039/d2ob01300b
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. Design of MDM2-binding peptoids and evaluation of the binding mode, Marin Yokomine(東京大学), Jumpei Morimoto(東京大学), Yasuhiro Fukuda(東京大学), Daisuke Kuroda(東京大学), Takumi Ueda(東京大学), Koh Takeuchi(東京大学), Satoru Nagatoishi(東京大学), Kouhei Tsumoto(東京大学), and Shinsuke Sando(東京大学), 第59回ペプチド討論会
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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