【公開日:2023.09.08】【最終更新日:2023.09.08】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT0036
利用課題名 / Title
バイオミネラリゼーションに倣った有機無機複合材料の合成
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)その他/Others
キーワード / Keywords
バイオミネラリゼーション, 薄膜・ゲル・コロイド粒子の合成,電子顕微鏡/Electron microscopy,高機能ハイドロゲル/ Highly functional hydrogel,高機能ハイドロゲル/ Highly functional hydrogel
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
加藤 利喜
所属名 / Affiliation
東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 加藤隆史研究室
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
加藤隆史,黒川成貴,三上喬弘,中島佑佳
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
福川昌宏,寺西亮佑,木村鮎美,沖津康平
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
UT-006:ハイスループット電子顕微鏡
UT-010:クライオ透過型/透過走査型電子顕微鏡
UT-102:高分解能走査型分析電子顕微鏡
UT-103:高分解能走査型電子顕微鏡
UT-101:低損傷走査型分析電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
バイオミネラリゼーションに倣うことで、カルシウムや亜鉛などの無機物と酸性高分子が複合化した薄膜・ゲル・コロイド粒子を合成し、走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡を用いて形態観察を行った。これらのサンプルの形態や結晶構造を観察し、合成時の条件によって形態や粒子径が制御できることを明らかにした。
実験 / Experimental
合成された複合薄膜はオスミウムコーティングを行い、高分解能走査型分析電子顕微鏡(JSM-7800F Prime)で形態観察を行った。複合ゲルは凍結乾燥体作成し、カーボンまたはオスミウムコーティングを行い、JSM-7800F Primeで形態観察と元素マッピングを行った。コロイド粒子はガラス基板上に滴下・乾燥させ、オスミウムコーティングを行い、JSM-7800F Prime、低損傷走査型分析電子顕微鏡(JSM-7500FA)、高分解能走査型電子顕微鏡(JSM-7000F)を用いて形態観察を行った。また、UT-153 (JEOL SM-090010JEOL SM-090020)により断面作成を行ったものも観察した。コロイド粒子についてはより詳細な観察を行うために、ハイスループット電子顕微鏡(JEM-2800)、クライオ透過型/透過走査型電子顕微鏡(JEM-2100F)で形態観察・電子線回折・元素マッピングを行った。また、TEMで観察するためにクライオイオンスライサー(IB09060CIS)で断面作成も行った。
結果と考察 / Results and Discussion
合成された複合薄膜では、マトリックス中に球状の薄膜結晶が観察された。さらに結晶成長を行うと、それらは完全に基板を覆い、平滑な薄膜を形成した。薄膜の厚さは断面観察によって見積もられた。複合薄膜を加熱して有機物を除去した後も形態は維持されていることも明らかになった。合成された複合ゲルでは、ネットワーク構造が観察された。元素マッピングを行うと均一に元素が分布していることが明らかになった。 合成された複合粒子では、形状や大きさが合成条件によって制御できることが明らかになった。またTEM観察では、より詳細な結晶構造を観察することに成功した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
走査型電子顕微鏡(JSM-7800F Prime、JSM-7500FA、JSM-7000F)と試料断面作成は福川昌宏技術専門職員、透過型電子顕微鏡(JEM-2800、JEM-2100F)は寺西亮介技術職員と木村鮎美技術専門職員、多機能走査型X線光電子分光分析装置(VersaProbeIII)は沖津康平助手にご尽力いただいた。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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Takahiro Mikami, Bioinspired macromolecular templates for crystallographic orientation control of ZnO thin films through zinc hydroxide carbonate, Polymer Journal, 54, 1119-1126(2022).
DOI: 10.1038/s41428-022-00661-9
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 三上喬弘, 加藤利喜, 細川済弘, 宮元展義, 加藤隆史, "層状ナノ空間を有するコロイド液晶の開発" 第71回 高分子討論会(北海道), 令和4年9月7日
- 三上喬弘, 加藤利喜, 細川済弘, 宮元展義, 加藤隆史, "前駆体コロイド液晶を利用した酸化亜鉛材料の構築" 第12回 CSJ化学フェスタ(東京), 令和4年10月2日
- 中島 佑佳, 黒川 成貴, 加藤 隆史, "酸性高分子とリン酸カルシウムのハイドロゲルの作製" 第32回 日本MRS年次大会(神奈川), 令和4年12月5日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件