【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.05.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22UT0010
利用課題名 / Title
イネの茎葉部に蓄積する澱粉の多様性の解析
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials(副 / Sub)その他/Others
キーワード / Keywords
澱粉,電子顕微鏡/Electron microscopy
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
森田 隆太郎
所属名 / Affiliation
東京大学
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
澱粉は植物が生合成する多糖類である。イネは我々の主食でもある種子に多くの澱粉を蓄積するが、葉鞘や稈といった栄養器官にも澱粉を蓄積する。本研究では葉鞘や稈から澱粉粒を精製し、胚乳との澱粉粒の大きさや形状の違いを観察する。
実験 / Experimental
イネの種子、葉鞘、稈から精製した澱粉粒をステージ上に貼ったカーボンテープの上に付着させた。その後オスミウムコーターでコーティングし、走査型電子顕微鏡JSM-7500FAを用いて、澱粉粒の大きさと形状を観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
イネの種子、葉鞘、稈に蓄積する澱粉を精製し、走査型電子顕微鏡で観察した。イネの種子に蓄積する澱粉粒は角張った形状で、その直径は大体4 umほどであった。一方で、葉鞘や稈に蓄積する澱粉は丸みを帯びておりその直径はおよそ10 umほどであった。イネの種子では、澱粉粒は複粒型澱粉として知られており、アミロプラスト内に澱粉粒が隙間なく配置するため角のある澱粉粒になると考えられている。一方で、葉鞘や稈では澱粉粒はアミロプラストまたはクロロアミロプラストと呼ばれるプラスチドに蓄積し、胚乳とは異なり澱粉粒が隙間なく蓄積しない。これらのイネ組織間における澱粉粒の蓄積様式の違いが澱粉粒の形状の違いに影響を及ぼしたと考えられる。一方で、その違いが生じる分子メカニズムは不明であり、今後の更なる研究が必要である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
イネの種子、葉鞘、稈から精製した澱粉粒
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件