【公開日:2023.07.31】【最終更新日:2023.04.30】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22IT0002
利用課題名 / Title
集積磁気ナノフォトニクス構造の形成
利用した実施機関 / Support Institute
東京工業大学 / Tokyo Tech.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
成膜, 膜加工・エッチング, 磁気光学, ナノフォトニクス
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
太田 泰友
所属名 / Affiliation
慶應義塾大学理工学部物理情報工学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
岩本敏,高思源,北井達也
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
小型高効率な集積光アイソレーターは、高度な光回路を構築する上で非常に重要である。特に、集積フォトニクスの基盤プラットフォームであるシリコンフォトニクス回路上での実現が求められる。一方、シリコンフォトニクス回路はCMOSプロセスを用いて作製されており、その加工プロセスルールに抵触しない形でイットリウム鉄ガーネット(YIG)といった磁気光学材料をハイブリッド集積することは容易ではない。過去の研究ではウェハ融着等によるYIG系材料のハイブリッド集積の試みがあったものの[1]、より簡便で自由度の高い集積手法の実現は重要である。本研究では、ピックアンドプレース集積手法である転写プリント法[2]を用いた磁気光学材料のハイブリッド集積に関わる研究を進めている。特に、転写集積に必要なYIG薄膜の中空構造の実現に向けて、基礎的なドライエッチング技術の検討を行った。
実験 / Experimental
ARIM設備であるSiN/a-SiプラズマCVD 装置を用いて単結晶YIG基板上にアモルファスシリコンを成膜した。また条件出し用の試料としてシリコン基板上へも同様の成膜を実施した。これらの試料に対して、電子線リソグラフィーによりマスクパターンを形成し、アモルファスシリコンをエッチングすることでハードマスクとし、YIGのプラズマドライエッチングを実施した。
結果と考察 / Results and Discussion
図1に深堀エッチングを目指しレジスト厚みを従来の二倍とし微細加工を行ったYIG基板の断面を示す。45分間のエッチングにも関わらずアモルファスシリコンによるハードマスクの劣化はほとんどみられなかった。YIGのエッチングレートは2.2 nm/minであった。垂直なエッチング側壁は実現できていないものの、80°に迫るエッチング側壁角が実現された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1.SEM image of a cross section of an etched airhole in YIG
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・引用文献: [1] Y.
Shoji and T. Mizumoto, “Magneto-optical non-reciprocal devices in silicon
photonics,” Sci. Technol. Adv. Mater., 15, 014602 (2014) doi: 10.1088/1468-6996/15/1/014602.
[2] M. A. Meitl et al., “Transfer printing by kinetic control of adhesion to an
elastomeric stamp,” Nat. Mater., 5, 33, (2006) doi: 10.1038/nmat1532.
・科研費補助金(19K05300)「磁気光学結晶-on-insulator基板の実現とナノフォトニクスへの応用」、CREST(JST) (JPMJCR19T1) 「トポロジカル集積光デバイスの創成」、創発的研究支援事業(JST) (JPMJFR213F) 「集積磁気ナノフォトニクスの開拓」
・装置利用にあたりご配慮・ご指導をいただいた西山伸彦先生、宮本恭幸先生、大礒義孝先生、方偉成氏をはじめ、ARIM関係者各位に感謝いたします。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- S. Gao, Y. Ota and S. Iwamoto, "Design of a Magneto-Photonic Crystal Exhibiting a Giant Faraday Rotation", 第83回応用物理学会秋季学術講演会, 21p-A101-14, 東北大学川内北キャンパス+オンライン (2022)
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件