【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1267
利用課題名 / Title
バイオマス由来微粒子の特性分析
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
粒子径,ゼータ電位測定,走査プローブ顕微鏡/Scanning probe microscopy,資源代替技術/ Resource alternative technology
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
西村 裕志
所属名 / Affiliation
京都大学 生存圏研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
岸村眞治
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
持続可能な社会を実現するために、バイオマスの高度利活用展開が求められている。植物バイオマスの変換・利用において、微粉末化、分散、溶媒への溶解は重要なステップである。本課題では各種バイオマスを原料として、様々な前処理を通して得られたバイオマス粒子についての基盤情報を取得することで、バイオマス変換・利活用法開発のための基礎知見を得ることを目的として、京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の設備を利用して特性分析を行った。
実験 / Experimental
植物バイオマス由来の分析試料は各種化学処理、生化学処理、マイクロ波処理によって取得した。木材試料の一部は微粉砕処理し、溶媒中に溶解あるいは分散した溶液として調製した。これらをナノテクノロジーハブ拠点の大塚電子社製 ゼータ電位・粒径測定システムを用いた動的光散乱(DLS) による粒子径およびゼータ電位測定、ブルカー製走査型プローブ顕微鏡システムによる形態観察を行った。安定的で信頼性の高いデータ取得のため、分析条件検討を行い、種々の試料について測定を実施した。
結果と考察 / Results and Discussion
植物バイオマスの変換法開発において、各種前処理をはじめ、抽出法、各種反応、誘導体化などが重要である。本課題では、植物バイオマスの固体試料について、各種前処理条件、濃度、抽出溶媒条件、pH、温度などのパラメータを検討した。一部の試料から微粒子をつくることができ、その粒子径分布およびゼータ電位測定を行った。また、走査型プローブ顕微鏡による粒子観察を行った。走査型プローブ顕微鏡については試料調製、分析条件の設定にさらに検討が必要であることがわかった。バイオマスは将来の低炭素社会を実現するための有望な資源である。本研究は、植物バイオマスの有効な利活用技術開発における基礎知見となった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 小池 莉穂、西村 裕志、伊藤 慎二、今井 友也、渡辺 隆司, 白色腐朽菌が分泌する細胞外小胞の単離と構造・特性評価, 第73回日本木材学会大会(福岡, 2023.3.14 oral)
- 西村裕志, 木質バイオマスの分子構造にみる循環型社会へのアプローチ, 京都大学生存圏研究所 オープンセミナー(オンライン), 2022年7月13日
- Hiroshi Nishimura, Fourier transform MS and NMR analyses of lignocellulose from forest trees, 2022.12.16, Finland-Japan Joint Seminar-Sustainable Water Management in Forested Catchment
- 西村裕志, リグニンの分離、構造解析とリグノセルロース高分子の創製, 技術情報協会 技術セミナー(オンライン), 2022年12月22日
- Riho Koike, Hiroshi Nishimura, Shinji Ito, Tomoya Imai, Takashi Watanabe, Isolation and characterization of extracellular vesicles from white rot fungi,The 6th Int Symp of Kyoto Biomolecular Mass Spectrometry Society (KBMSS), 2023.1.31 (poster)
- 西村裕志, 大田ゆかり, 高田耕児, 山田美紗登, 的場貴大, 佐野芽生, 水越克彰, 渡辺隆司, 低変性APAリグニンの分離分析と微粒子化, 第67回リグニン討論会講演要旨集, p32-34(oral No.113, 2022.11.10)
- Hiroshi Nishimura, Kaori Saito, Naoko Kobayashi, Mei Sano, Yuu Iseki, Yoshiteru Mizukoshi, Yohei Minami , Tomohiro Hashizume , Keiko Kondo,Masato Katahira, Takashi Watanabe, Structural analysis of lignocellulosic biomass by NMR spectroscopy toward decarbonized society, The 13th International Symposium of Advanced Energy Science, 2022.9.6 (online)
- 西村裕志(依頼分担執筆), バイオプロセスを用いた有用性物質生産技術, 3章5節 植物細胞壁の破砕・溶解法の検討と分析・評価 pp162-170, 技術情報協会 ISBN:978-4-86104-904-0
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件