【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.08】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1266
利用課題名 / Title
2次元材料の反応特性解析
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
エッチング,形状・形態観察,酸化グラフェン,二硫化モリブデン,光学顕微鏡/Optical microscopy
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
宇都宮 徹
所属名 / Affiliation
京都大学 大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
窪田 航,後藤 雄太,山本 快知,中島 潤
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
シリコン表面加工法の一つとして,貴金属や炭素材料を触媒とするアシストエッチングが注目されている.当研究室では二次元炭素材料の酸化グラフェン(Graphene Oxide: GO)を触媒として用いた気相中GOアシストシリコンエッチングを報告した[1].本研究では,代表的な層状遷移金属ダイカルコゲナイドであるMoS2を用いた気相中シリコンアシストエッチングを行った.アシストエッチングの反応機構解明と新たな触媒材料探索を行うために,京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の3D測定レーザー顕微鏡を用いた表面形状観察を行った.
実験 / Experimental
Fig.(a)に気相中エッチングの模式図を示す.MoS2バルクから機械的剥離したMoS2ナノシートを(100)配向のp型Si基板上に担持した.MoS2ナノシートが担持されたSi基板をフッ酸またはフッ酸と過酸化水素水からなるエッチング液をPFAビーカーとともにPFA容器に封入し,50 ℃に加熱した.エッチング液から発生した蒸気を試料表面に供給することで気相中エッチングを行った.エッチング後の試料表面形状測定に京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の3D測定レーザー顕微鏡(OLS4000-SAT, オリンパス製)を用いた.
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.(b)に3D測定レーザー顕微鏡を用いて取得した気相中エッチング後のSi基板の表面形状図及びラインプロファイルを示す.シート被膜部直下のSi基板が優先的に溶解したことに由来する孔構造が得られた.この結果から,MoS2ナノシートがGOシートと同様にアシストシリコンエッチングの触媒となる可能性が示唆された.今後はMoS2ナノシートの層数とエッチング速度との関係などを検証する予定である.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.(a)A schematic image of vapor phase etching. (b)3D laser microscope topographic image and a cross-sectional profile along the red line of the Si substrate loaded with MoS2 nanosheets after vapor phase etching at 50 ℃ for 4 h. The etchant was mixture of HF and H2O2.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
[1] W. Kubota, et al., ACS Appl. Nano Mater. 5, 11707-11714 (2022).
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 山本快知,窪田航,宇都宮徹,一井崇,杉村博之,”遷移金属ダイカルコゲナイド援用シリコンエッチング”,第24回関西表面技術フォーラム,令和4年11月18日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件