【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1244
利用課題名 / Title
低損失微小共振器の作製(2)
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions
キーワード / Keywords
膜加工・エッチング,光導波路,光周波数コム,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,CVD,フォトニクス/ Photonics,3D積層技術/ 3D lamination technology
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
久世 直也
所属名 / Affiliation
徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
木虎 宏輝,西本 健司
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
岸村 眞治,今井 憲次
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-205:プラズマCVD装置
KT-209:磁気中性線放電ドライエッチング装置
KT-230:UVオゾンクリーナー・キュア装置
KT-333:触針式段差計(加工評価室)
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
本研究では光集積回路の新規光源として注目されるマイクロ光周波数コム(マイクロコム)[1]の開発を目指している。マイクロコムは従来の光周波数コムが抱える課題(サイズや価格)を解決しうる光周波数コムであり、マイクロコムにより、光周波数コムの長所である“超精密”と“光集積”が融合し、新規応用が実用に近い形で開拓されることが期待されている。マイクロコムの発生には低損失の光導波路を構成する微小共振器が必要であり、本課題ではTa2O5による低損失微小共振器の開発を行う。
実験 / Experimental
以下の手順に従って、異なるレチクルを使って描いたレジストパターンを元に、異なるデザインの光導波路を作製し、特性の評価を行った。①Ta2O5上にレジストパターンを描写したウエハを徳島大学で熱加工を施す。②UVオソンクリーナー・キュア装置でUVキュアを行う。③磁気中性線放電ドライエッチング装置でTa2O5にレジストパターンを転写する。④SPM洗浄によりレジストを除去する。⑤徳島大学でSEMと光学顕微鏡によってチップを観察する。⑥徳島大学でレーザーを微小共振器に結合し、損失(Q値)を評価する。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 1 (a)にSEM画像を示す。デポ物がなく、側壁のラフネスも小さい光導波路が形成できた。Fig. 1 (b)(c)に異なるレチクル上に描かれたパターンが転写できていることが分かる。レーザーを入れた損失評価では400 GHzのFSRの微小共振器に対して約400 MHzの線幅得られた (Fig. 1(d))。これは5 × 105のQ値に対応する。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 (a) SEM images of the fabricated optical waveguide. (b)(c) Optical microscope image of the fabricated microresonator by different photo masks. (d) Linewidth of a microresonator.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・参考文献:[1] T. J. Kippenberg et. al, Science 361, eaan8083
(2018).
・その他ARIM利用機関:東北大学(JPMXP1222TU0137)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- (1) Hiroki Kitora, Mayu Funakoshi, Kenji Nishimoto, Takeshi Yasui, Kaoru Minoshima, and Naoya Kuse*, “Fabrication of high-Q Ta2O5 microresonator,” The 12th International Symposium on Photonics and Electronics Convergence -Advanced Nanophotonics and Silicon Device Systems- (ISPEC2022), Dec. 1st. 2022.
- (2) 木虎 宏輝, 舩越 茉由, 西本 健司, 安井 武史, 美濃島 薫, 久世 直也, “マイクロコム発生のための五酸化タンタルを用いた低損失微小共振器の開発,” レーザー学会学術講演会第43回年次大会, B04-18p-VI-03, 2023年1月.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件