利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.21】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22KT1243

利用課題名 / Title

確率連結を有するマイクロ・ナノ構造体の熱伝導・熱伝達特性評価

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

ガラス基板,Au配線,マイクロ流路デバイス,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,EB,3D積層技術/ 3D lamination technology,ナノワイヤー・ナノファイバー/ Nanowire/nanofiber


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

巽 和也

所属名 / Affiliation

京都大学 大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

八田裕輝,玉井莞爾

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-103:レーザー直接描画装置
KT-107:厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置
KT-110:レジスト現像装置
KT-203:電子線蒸着装置
KT-332:触針式段差計(CR)


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究は,ナノ・マイクロデバイスにおける伝熱と対流輸送における確率連結に基づく現象の解明とモデル化,機器の設計指針の提示を目的として,ナノワイヤ群の発熱・伝熱特性および格子状流路での閉塞と輸送特性の評価を行っている.これに関連して,京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の装置を利用して,マイクロ流体デバイスにおけるマイクロ流路の精密フォトマスクの製作,ならびにナノワイヤ網を実装した通電デバイス用の線幅100nm-100mmのAu線とAu電極基板の製作を行ったのでその報告を行う

実験 / Experimental

1. マイクロ流体デバイス製作用フォトマスクの作製 マイクロ流路製作でのリソグラフィに用いるフォトマスクを作製した.代表周期長さ50μmの格子状流路のパターンを6インチ角のクロムガラスマスクにレーザー直接描画装置を用いて描画した.描画後,ドラフトチャンバーで荒現像を,次にレジスト現像装置を用いて仕上げの現像を行った.
2.ガラスウエハへのAu薄膜の成膜 Auマイクロ・ナノ電極パターンの成膜を行った.ガラスウエハをウエハスピン洗浄装置で洗浄した後,厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置を用いてHDMS処理を行った.その後,スピンコーティング装置により厚さ3µmのレジスト(ZPN1150)膜を製膜した.さらに両面マスクアライナーを用いて100mJ/cm2で露光し,その後レジスト現像装置を用いて現像した.現像後,電子線蒸着装置にセットし, Ti(10nm)/Au(100nm)層を連続製膜した.
3.ガラスウエハのエッチング 項目2で作製したAu電極間にマイクロ溝(グルーブ)を設けるため,誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング装置を用いてガラスウエハのエッチングを行った.エッチング深さと製作精度は段差計を用いて確認した.

結果と考察 / Results and Discussion

1.フォトマスクの作製 フォトマスクの作製後,光学顕微鏡によりパターンの形状を目視で検査したが寸法精度は目標値の±1 µm以内に収まっており,設計通りの結果であった.
2.ガラス表面へのAu薄膜の成膜 Au薄膜の成膜では,装置管理者による事前の条件出しのおかげで,装置内部のQCM膜厚モニターで測定された実際の蒸着膜厚は目標値通りであった.図1に製作したAu成膜ウェハの写真を示す.
3.ガラスウエハのエッチング 段差計で深さを確認しながらエッチング速度を調整して製作したため,目標のエッチング深さ10µmを±0.5 µmの精度で溝(グルーブ)製作を達成できた.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 Photograph of the Au/Ti thin film electrode patterned on the glass substrate


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. (1) 児玉他,日本機械学会 熱工学コンファレンス2022 F224, 2022年10月
  2. (2) 杉原他,日本機械学会 熱工学コンファレンス2022 F225, 2022年10月
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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