【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1185
利用課題名 / Title
原子間力顕微鏡と金属ラインパターン作製技術の併用による潤滑添加剤吸着層の精密摩擦測定
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
ナノトライボロジー,原子間力顕微鏡,走査プローブ顕微鏡/Scanning probe microscopy,走査プローブ顕微鏡/Scanning probe microscopy,リソグラフィ/Lithography,リソグラフィ/Lithography,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
山下 直輝
所属名 / Affiliation
京都大学大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
高橋英樹
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術相談/Technical Consultation
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-103:レーザー直接描画装置
KT-233:真空蒸着装置(2)
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
本研究では、潤滑添加剤が金属表面に形成する吸着層の形態や強度が摩擦特性に与える影響について解明することを目的とした。金属薄膜のラインパターンをもつシリコン基板を作製して原子間力顕微鏡(AFM)での摩擦測定時に吸着層の膜厚を同時取得し、AFM探針直下での吸着層の厚さ測定に成功した。
実験 / Experimental
自然酸化膜を除去した4インチシリコンウエハに対して、レーザー直接描画装置と真空蒸着装置を使って、銅薄膜による3 µm幅のラインアンドスペースを形成した。作製した試験片は所属研究室に持ち帰り、AFMを使って潤滑油中での表面観察および摩擦測定を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
AFMを使用して基油中および潤滑油(基油+ステアリン酸)中におけるシリコンと銅の段差部の高さ変化と、摩擦係数の変化を評価した(図1)。静止場においてステアリン酸は、銅膜上に2 nm程度の厚さの密な分子膜を形成することが知られているが、AFMのラウンドプローブカンチレバーのコンタクトモードによる観察では、分子膜の形成によって0.7~1.4nm程度膜厚が変化することを確認できた(図 1)。また、摩擦係数はステアリン酸を添加してもシリコン上では変化しないのに対し、銅上では摩擦係数の低下が確認できた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 AFMを使って潤滑油中で測定した段差
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- (1) 山下直輝、関西潤滑懇談会定例会、2022年9月2日。
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件