【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.19】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1153
利用課題名 / Title
薄膜弾性波を利用した高感度質量センサの創製
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
薄膜共振子,弾性波,ZnO,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,高周波デバイス/ High frequency device,MEMSデバイス/ MEMS device,3D積層技術/ 3D lamination technology,高周波デバイス/ High frequency device,MEMSデバイス/ MEMS device
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
高柳 真司
所属名 / Affiliation
同志社大学 生命医科学部 医情報学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
冨山 直樹
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-105:両面マスクアライナー
KT-107:厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置
KT-110:レジスト現像装置
KT-111:ウエハスピン洗浄装置
KT-203:電子線蒸着装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
圧電共振子に分子が付着すると、その質量負荷により共振周波数が低下する。逆にこの低下分を質量に換算することで付着質量を絶対計測できる。さらに、横波型の圧電共振子を用いると、液体中でも共振状態を維持できるため、液体中での分子付着を検出できる。本研究では、生活習慣病リスクマーカーの抗原抗体反応を検出することを目的として、横波型薄膜共振子質量センサを開発する。そこで、京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の設備を利用してセンサデバイス用電極の微細加工を行った。
実験 / Experimental
i) SOI基板をウエハスピン洗浄装置で洗浄する。
ii)
電子線蒸着装置でSOI基板上にAu/Cr電極膜を蒸着する。
iii) 厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置で基板表面をHMDS処理し、レジストを塗布する。
iv) 両面マスクアライナーでレジストを露光し、レジスト現像装置で現像する。
v) Au膜、Cr膜をウェットエッチングし、ウエハスピン洗浄装置でレジストを剥離する。
vi)
電極膜上にc軸が基板面に対して平行となる(11-20)面配向ZnO膜を成膜する(同志社大学にて)。
vii)
作製したZnO膜の配向性をX線回折装置で評価する(同志社大学にて)。
結果と考察 / Results and Discussion
SOI基板上にパターニングされたAu/Cr電極膜の顕微鏡画像をFig. 1に示す。電極膜に汚れや剥がれなどは見られず、問題無くパターニングできた。続いて、作製したAu/Cr電極膜の上に圧電体であるZnO膜を成膜した。そのX線回折パターンをFig. 2に示す。4インチSOI基板において、中心から36mmの位置では、横波型薄膜共振子に必要な(11-20)面配向が得られた。一方、中心に近い7 mmの位置では(11-20)面の回折ピークは小さくなった。したがって、4インチ基板上に複数の横波型薄膜共振子構造を作製するためには、基板中心付近の結晶性を改善する必要があり、現在、その作製手法について検討中である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 Microscopic image of Au/Cr electrode on SOI substrate.
Fig. 2 XRD patterns of the ZnO sample on Au/Cr/SOI substrate.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- (1) 冨山、高柳、柳谷、第43回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム、3Pb1-2
- (2) 冨山、高柳、柳谷、圧電材料・デバイスシンポジウム2023、G-2
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件