【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.19】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1150
利用課題名 / Title
リフトオフプロセスにむけたBEAMERを用いたEB描画法の開発
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
フォトニクス・プラズモニクス,電子線描画(EB),蒸着(抵抗加熱、電子線),走査型透過電子顕微鏡,電子顕微鏡/Electron microscopy,リソグラフィ/Lithography,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,EB,3D積層技術/ 3D lamination technology
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
新関 嵩
所属名 / Affiliation
Bush Clover株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
村松淳平,廣谷務
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
江崎裕子,海津利行,赤松孝義
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術相談/Technical Consultation
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-116:近接効果補正システム
KT-115:大面積超高速電子ビーム描画装置
KT-203:電子線蒸着装置
KT-118:高圧ジェットリフトオフ装置
KT-301:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
リフトオフプロセスは、基板上に微細なメタルパターンを形成する手法として広く知られている。
リフトオフの際に、EBリソグラフィを利用してレジストマスクを作製することでnmオーダーの微細メタルパターンを形成することができるが、EBリソグラフィは近接効果によってパターンがデザイン通りに描画できない場合もある。
本実験では、近接効果補正ソフト「BEAMER」を用いることで、リフトオフによって形成されるパターン寸法の精度向上を目指す。
補正をかけたデータと補正をかけていないデータでパターンを描画し、リフトオフによって作製されたメタルパターンの寸法の違いを比較する。
実験 / Experimental
BEAMERのshapePEC機能を用いて、近接効果補正を行った描画データを作成した。
6inch石英基板にピラニア洗浄・HMDS処理を施したのち、EBレジストZEP520Aを300 nm厚さ狙いで塗布した。
レジストを塗布した基板に導電性フィルムとしてエスペイサー300Zを塗布し、EB描画を行った。
描画したパターンは□3.16 µm、ピッチ4 µmのアレイパターンだった。
描画後、基板を水洗浄し、現像液ZED-N50で2分30秒現像した。
現像した基板に電子線蒸着装置でCrとAuを蒸着し、リフトオフ装置にてリフトオフを行った。
作製したメタルパターンをSEM観察し、寸法を測定した。
結果と考察 / Results and Discussion
110 µC/cm2のDose量で描画し、作製したメタルパターンのSEM画像を図1 (a)に示す。
補正をかけていないパターンは、近接効果によって正方形形状が丸みを帯びていたが、補正をかけたパターンは丸みが抑制されたことが示された。
また、Dose量とパターン幅の関係のグラフを図1 (b)に示す。
グラフより、すべてのDoseにおいて補正をかけたパターンは近接効果による太りを抑制できており、また目的とする寸法に近くなっていた。
したがって、BEAMERを用いて描画データを作成することで、リフトオフパターンの精度を向上させることが示された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 (a) 作製したメタルパターンのSEM像 (b) Dose量とパターン幅の関係
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件