【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.18】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1136
利用課題名 / Title
ダイヤモンドデバイスの作製、評価
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed
キーワード / Keywords
SAWデバイス,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,スパッタリング/Sputtering,リソグラフィ/Lithography,EB,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,3D積層技術/ 3D lamination technology,高周波デバイス/ High frequency device
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
鹿田 真一
所属名 / Affiliation
関西学院大学大学院理工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
畑下昂平,中野真梨,安岡幹貴,青野柊弥
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
赤松孝義
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-101:高速高精度電子ビーム描画装置
KT-107:厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置
KT-203:電子線蒸着装置
KT-210:ドライエッチング装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
3GHz以上の高周波対応かつ広帯域利用を目的としたSAWデバイスが必要である。このデバイスは周波数フィルタとして必要不可欠なキーデバイスであり、送信用には耐電力性が期待されている[1]。本研究では、Sc濃度が43%の際に高い圧電性能を有するScAlNを高速基板のダイヤモンドに積層したScAlN/ダイヤモンドSAWデバイスによる高周波SAWデバイスの試作を行った。
実験 / Experimental
多結晶ダイヤモンド(PCD)上にScAlN薄膜をスパッタリング法を利用して成膜し、SAW基板を作製した。京都大学ナノハブ拠点にて、高速高精度電子ビーム描画装置を用いてEBリソグラフィーを行い、SAW基板上に微細レジストパターンを作製した。電子線蒸着装置を用いて、Al/Cr(厚さ:90nm/5nm)を蒸着させ、リフトオフによりSAW電極を作製した。(Fig.1)その後、作製したSAWデバイスの周波数特性を取得した。
結果と考察 / Results and Discussion
作製したデバイスの周波数特性をFig.2に示す。Sc濃度が42%時において高いK2を有した共振子を作製できた。先行研究より超薄膜のAlNを導入することで、ScAlN薄膜の結晶性が向上するため、本研究でもAlNを導入している。Sc濃度を上げることで、デバイス性能であるK2、Q値が大幅に向上した。また本研究で取得したK2はシミュレーション結果を大幅に超えた数値となっている。現在、ScAlNの単結晶が作製できないことから明確な物性値や結晶構造が不明となっている。そのためScAlNを用いたシミュレーションではAlNの圧電定数の500%を想定した値などを利用している。今後の予定は、X線回折を用いた結晶構造の解析を進めることです。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 SEM images of electrode patterns. (L&S=0.5μm(left), 0.6μm(right))
Fig. 2 Impedance characteristics around the 4GHz one port SAW resonator (left: ScAlN 1µm, right: ScAlN 1µm / AlN 22nm)
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
謝辞:スパッタにおいてご協力いただいた産総研九州センター大曲様 AnggrainiSri様、平田様に深謝致します。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- (1) Jap.J.Appl.Phys.特集号 投稿予定 22年11月
- (2) 第43回 超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム USE2022(22.11.7-9)発表予定
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件