【公開日：2023.08.01】【最終更新日：2023.05.22】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1095
利用課題名 / Title
確率連結を有するマイクロ・ナノ構造体の熱伝導・熱伝達特性評価
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
ガラス基板,Au配線,リソグラフィ/Lithography,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,EB,ナノチューブ/ Nanotube,ナノワイヤー・ナノファイバー/ Nanowire/nanofiber
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
巽 和也
所属名 / Affiliation
京都大学 大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
玉井莞爾,八田裕輝
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-105：両面マスクアライナー
KT-101：高速高精度電子ビーム描画装置
KT-111：ウエハスピン洗浄装置
KT-203：電子線蒸着装置
KT-236：誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング装置
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
本研究は，ナノ・マイクロデバイスにおける伝熱と対流輸送における確率連結に基づく現象の解明とモデル化，機器の設計指針の提示を目的として，ナノワイヤ群の発熱・伝熱特性および格子状流路での閉塞と輸送特性の評価を行っている．これに関連して，ナノハブの装置を利用してナノワイヤを実装したデバイスを作製したのでその報告を行う．
実験 / Experimental
【実験方法】ガラス基板へのナノメートル線幅の金（Au）配線のパターニングを行った．描画には配線幅に応じて両面マスクアライナーや電子ビーム描画装置を利用した．以下にガラス基板表面へのAu配線の成膜方法と結果を示す．ガラス基板表面へのAu配線の成膜 基板には厚さ約1mmの白板スライドガラスを用いた．ガラス基板をウエハスピン洗浄装置で洗浄した．次に洗浄済のガラス基板を厚膜フォトレジスト用スピンコーティング装置を用いてHDMS処理を行い，表面を疎水性に改質した．その後，有機ドラフトチャンバー内にあるスピンコーティング装置によりガラス板に厚さ200nmのレジスト膜を成膜した．このガラス基板へ電子線描画装置を用いて200~300µC/cm2の条件で露光し，ドラフトチャンバーでマニュアル現像した．最後に，電子線蒸着装置を用いて密着層のTi層を10nm，その上にAu層100nmを連続成膜，SD-1剥離液を用いてマスクのリフトオフを行った．
結果と考察 / Results and Discussion
ドープ量の調整 電子線描画装置において配線幅10nm~200nmを寸法通りパターニングするための適切なドープ量が不明だったため，ドープ量を200~300µC/cm2の間で10µC/cm2刻みに振って複数個露光した．出来上がった試料を電子顕微鏡で観察したが，ガラス基板へのチャージアップにより詳細な寸法の観察ができなかったため，今後，AFMによる測定を試みる予定である．
基盤に付着したゴミ リフトオフ後の試料を電子顕微鏡で観察すると，図1に示すような数百ナノメートルサイズのゴミが付着していることが分かった．ナノハブの職員に相談したところ，①超音波洗浄，②ウエハスピン洗浄装置による洗浄の2案の提案を受けた．試行した結果，2案ともゴミの除去が行えたが，②の方法で完璧にゴミを取り除くことができ，再現性も高いことから，ウエハスピン洗浄装置による洗浄をリフトオフ後行うこととした．
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 Au/Ti nanoscale wire on the glass substrate.
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- (1) 玉井他，日本機械学会関西支部第97期定時総会講演会，（2022），30410．
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件