【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1071
利用課題名 / Title
カシミール効果の検証
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
カシミール効果,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,量子効果/ Quantum effect
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
鈴木 惇也
所属名 / Affiliation
京都大学大学院理学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
武市宗一郎,末野慶徳,武藤優真
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
赤松孝義
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術相談/Technical Consultation
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
わずかな距離をへだてて金属板を置くと、量子力学的効果によって引力が発生する(カシミール効果)。この効果は1948年に予言され、50年ほど経った1997年に実験的に検証された。本課題ではカシミール効果の追検証を目指しながら、実験の計画・装置の開発・測定・解析の習得を目指す。物理学・宇宙物理学専攻では4回生向けに「課題研究」を開講しており、本課題は高エネルギー物理学教室が主催する P1 実験の一部である。
実験 / Experimental
物体間に働くカシミール力は、表面の材質と形状に大きく左右される。そのため本課題では、表面の形状が安定している光学素子に性質の良い金を蒸着することで、働くカシミール力をコントロールすることを計画した。
カシミール力の働く二つの素子として、オプティカルフラットと凸レンズを用いた。
アセトンや IPA で洗浄した後、さらにUVオゾンクリーナーを用いてドライ洗浄を行った。その上で電子線蒸着装置を用いて、上記オプティカルフラットと凸レンズに Ti の下地とメインとなる金の蒸着を施した。
結果と考察 / Results and Discussion
蒸着後のオプティカルフラットを図1に示す。想定通りにオプティカルフラットの上部にだけ金を蒸着することができた。
この成果物を用いて実際のカシミール力の実験を試みたが、本利用課題では準備時間の都合上、測定回路を構築する段階で課題研究の時間が終了した。そのため、金蒸着を施した光学素子を用いたカシミール力の測定は次課題以降に継続して実施する予定である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1a: 金蒸着後のオプティカルフラットの斜め上からの写真。
図1b: 金蒸着後のオプティカルフラットの横からの写真。
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
本研究は 2022 年度京都大学研究費獲得支援事業「いしずえ」の助成を受けたものです。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件