利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.22】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22KT1025

利用課題名 / Title

微細構造面における伝熱に関する研究

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

熱輸送,リソグラフィ/Lithography,EB


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

植木 祥高

所属名 / Affiliation

大阪大学大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

志賀颯,中村海斗

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

井上良幸

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-111:ウエハスピン洗浄装置
KT-115:大面積超高速電子ビーム描画装置
KT-234:深堀りドライエッチング装置(1)
KT-301:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

凝縮や蒸発など相変化現象を用いた伝熱機器は大量の熱を輸送できるため熱伝達効率が良く,電子機器や空調の冷却などに広く用いられている. このような伝熱機器において相変化現象を制御して熱伝達効率,ひいては冷却効率の改善が可能となり伝熱機器の小型化や高性能化が期待できる.固体面上での相変化現象には,固体表面の構造や濡れ性などの性状が影響を与える事が知られている.しかしながら,現状サブマイクロスケールの秩序的な微細構造を設けた場合は知見が限定的である.そのような背景を受け,サブマイクロスケールの微細構造をSi基板に作製し相変化熱伝達の変化を調べ,熱輸送のメカニズムの解明を目指している.

実験 / Experimental

ネガ型レジストNEB22A2をSiウェハに滴下し,大面積超高速電子ビーム描画装置で露光することで,Siウェハに微細構造を作製した.100 nm×100 nm×100 nmのピラーを100 nm間隔(200nmピッチ)にピラーを配置したSi基板が作製例である(Fig.1)

結果と考察 / Results and Discussion

期微細構造を表面に付与することにより液滴の濡れ性を変化させることが可能となり,接触角の予測モデルがサブマイクロスケールにも適用可能であることを示した.加えて,凝縮熱伝達実験や液滴蒸発実験に周期微細構造面を用いることで,対象流体の挙動を変化させ,結果として熱伝達を変化させることが可能であることを示した.以上の実験から熱輸送に係る定量的評価が可能となり,周期微細構造の影響について今後より詳細を調査する計画である.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 SEM image of nanostructured surface fabricated by EB lithography.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

外部競争的資金による利用:科研費・基盤研究(B)・「分子間エネルギー輸送機構に基づく,相変化を伴う複雑な流体-固体界面熱輸送の設計」, 18H01382.井上良幸様(京都大学)に感謝します.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. 志賀颯,植木祥高,芝原正彦,“微細周期構造表面における液滴の蒸発に関する実験的研究“,日本機械学会関西支部 第97期定時総会講演会,2022年3月.
  2. 中村海斗,植木祥高,芝原正彦,“周期ナノ構造が濡れ性や凝縮熱伝達率に与える影響に関する実験的研究“,日本機械学会関西支部 第97期定時総会講演会,2022年3月.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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