利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.16】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22KT1015

利用課題名 / Title

シリコン深掘り構造作製における欠陥形成機構の研究

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

絶縁膜,プラズマプロセス,欠陥,電気的特性,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,CVD,3D積層技術/ 3D lamination technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

濱野 誉

所属名 / Affiliation

京都大学大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

岸村眞治,瀬戸弘之

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-111:ウエハスピン洗浄装置
KT-205:プラズマCVD装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

半導体デバイスの微細化に伴い,プラズマプロセスにより固体材料内に形成される欠陥(プラズマ誘起欠陥)に起因するデバイス特性,信頼性の劣化が顕在化している.これまで絶縁膜に対するプラズマ誘起欠陥の影響として,誘電率変化やリーク電流増加が報告されてきた.近年デバイス構造の3次元立体化に伴い,複雑な3次元構造作製過程における欠陥形成が懸念されている.例えば高アスペクト比深孔加工では,高エネルギー粒子の確率的衝突に起因する側壁での欠陥層形成など3次元構造特有の欠陥形成機構が予測され,その実験的解析が期待されている.本研究では深孔側壁に堆積した絶縁膜に対する欠陥評価の前段階として,様々なシリコン(Si)系絶縁膜をSi基板上に作製し,その基礎的特性を評価した.

実験 / Experimental

プラズマCVD装置を用いてp型低抵抗Si基板上にSiO2膜および成膜条件(プロセスガス種)の異なる2種類のSiN膜(それぞれSiN①,SiN②とする)を堆積した.また,深掘り孔を設けたSi基板上にSiN膜を堆積し,カバレッジを評価した.その後分光エリプソメトリーを用いて絶縁膜の光学定数を推定した.また電子ビーム蒸着によりMIS構造(Al/絶縁膜/Si)を作製し,電流―電圧測定,電気容量―電圧測定を行った.

結果と考察 / Results and Discussion

Fig. 1(a)にSiO2,SiNの屈折率スペクトルを示す.SiO2と比較してSiNは屈折率が高く,成膜条件により屈折率が変化することがわかる.Fig. 1(b)に各薄膜に対するMIS構造の電流密度―電界強度(JE)特性を示す.いずれの膜においてもリーク電流は低く,絶縁破壊電界は10 MV/cm程度と,良好な特性が得られている.また周波数1 MHzにおける蓄積容量と光学膜厚から算出したSiO2,SiN①,SiN②の比誘電率は,それぞれ4.0,6.7,6.5であった.Fig. 2にSi深掘り孔パターンに成膜した構造の断面SEM像を示す.孔側壁にもカバレッジ特性良く成膜できていることがわかる.今後本構造を用いて,3次元微細構造内の欠陥形成を解析する予定である.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 (a) Refractive indices and (b) current denstiy–electric field (J—E) characteristics of SiO2 and SiN films deposited on p-type Si substrates.



Fig. 2 A cross-sectional SEM image of the Al/SiN/Si structure. 


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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