【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22KT1008
利用課題名 / Title
電子線レジスト上の導電膜形成方法の検討
利用した実施機関 / Support Institute
京都大学 / Kyoto Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
石英基板,リソグラフィ/Lithography,スパッタリング/Sputtering,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,EB,3D積層技術/ 3D lamination technology
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
新関 嵩
所属名 / Affiliation
Bush Clover株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
江崎裕子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
KT-101:高速高精度電子ビーム描画装置
KT-203:電子線蒸着装置
KT-202:多元スパッタ装置(仕様B)
KT-232:真空蒸着装置(1)
KT-301:超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
石英などの導電性の無い基板上に電子線描画を行う場合には、照射した電子によるチャージアップを防ぐために、エスペイサーに代表される導電性高分子をレジスト上に塗布することが一般的である。しかし、エスペイサーは高額で、またレジスト上では薬品をはじいてしまい上手く塗布できないことも多い。この実験では、エスペイサーでは無く、金属薄膜をレジスト上に形成し、導電膜として活用できないか検討した。
実験 / Experimental
日本ゼオンのZEP520Aを石英基板上に300nm塗布し、その後それぞれの方法で導電処理を行った。
1.エスペイサー300Zを塗布
2. 真空蒸着装置(加熱蒸着)で、Cr、Alをそれぞれ20nm成膜
3. 多元スパッタ装置でAlを20nm成膜(Crはターゲットに無いため実験できず)
4.電子線蒸着装置で、Cr、Alをそれぞれ20nm成膜
導電膜形成後、電子ビーム描画装置にて、300μC/cm2の露光量で、600nmピッチのL&Sのパターンを描画した。その後、エスペイサーは純水で、各金属膜はそれぞれのエッチャントにて膜を除去し、ZED-N50にて180秒現像し、電子顕微鏡にてパターンを観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
導電膜をそれぞれの方法で除去した後、現像したレジスト像のSEM写真を図1に示す。
加熱蒸着のCr、Alともに良好なレジストパターンを得た。スパッタの場合は、原因は不明だが、何らかの有機堆積物が残ってしまい、除去できなかった。EB蒸着の場合には、まずCrの場合には蒸着のための電子線がサンプル上に反跳して照射され、それによって線幅が太くなってしまいレジスト倒れが発生してしまった。Alでは、レジストとAlの不動体のようなものがレジスト上に形成されたためか、現像が全くされなくなった。これらの実験から、加熱蒸着であれば導電膜を形成して、電子線描画用の導電処理の代替ができることが確認できた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1. 現像後のレジストパターン
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件