【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.17】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TU0123
利用課題名 / Title
コンクリート3Dプリンタの層間補強に関する研究 / Study on Interlayer Reinforcement of Concrete 3D Printing
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
コンクリート3Dプリンタ, 積層構法, コールドジョイント, 繊維補強, 自動挿入機構, 建設ロボット,3D積層技術
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
西脇 智哉
所属名 / Affiliation
東北大学工学研究科都市・建築学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
浅川智哉, 小林紀行
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
積層方式で造形を行う建設用3Dプリンタでは、その積層方法から積層物の内部にコールドジョイントのような不連続層が生じ、弱点となってしまう。実用化にあたり、この不連続層に対する対策を行う必要がある[1]。その中で、積層体表面から金属繊維を挿入する事による層間補強が提案された[2]。本年度は、挿入機構の自動化に着手している。ここでは、開発した自動挿入機構によって挿入した金属繊維周辺に生じる空隙の観察、繊維に生じる傾斜についてX線CT装置を利用して、観察した。
実験 / Experimental
建設用3Dプリンタで作製した積層体に対して、Figure 1に示すような自動挿入機構により金属繊維(S45C、直径5 mm、長さ30 mm)を挿入した。十分に硬化した後、積層体から試験体を切り出した。作製した試験体に対して、マイクロX線CTにより内部を観察した。なお、撮影条件は、電圧を150 kV、電流38 µAとした。
結果と考察 / Results and Discussion
マイクロX線CTにより撮影したデータを、ImageJにより再構成した画像をFigure 2に示す。本研究では3種類の試験体についてX線CTによる観察を行っており、Figure 2ではその内の1つの試験体の結果を示している。また、本研究の自動挿入機構のプロトタイプとして作製した、手動型の挿入機構により、同形状の金属繊維を挿入した場合の結果[3]と比較した。その結果、自動挿入機構の導入により、傾斜角度を手動型の約10%、空隙率(挿入時に巻き込んだ空隙体積を金属繊維の体積で除して求めた割合)を手動型の約90%まで抑制可能である事を確認した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 Preparation of specimens
Fig.2 X-ray CT results
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
石田哲也,木ノ村幸士:3Dプリンティング技術がもたらす建設産業へのインパクト,コンクリート工学,58(1),pp. 45-51,2020
Nishiwaki, T. et al., Reinforcing Interlayers of Three-Dimensional-Printed Mortar Using Metal Fiber Insertion. ACI Material Journal,118, pp. 331–340, 2021.
Asakawa, T et al.: Fundamental Study on Automated Interlayer Reinforcing System with Metal Fiber Insertion for 3D Concrete Printer, Third RILEM International Conference on Concrete and Digital Fabrication, vol. 1, p.411–416, 2022.
・マイクロX線CT装置の利用に際し,戸津健太郎先生に貴重なご指導とご助言を賜りました。ここに記して感謝申し上げます。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
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M. Landreh, The formation, function and regulation of amyloids: insights from structural biology, Journal of Internal Medicine, 280, 164-176(2016).
DOI: 10.1111/joim.12500
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 浅川智哉、江川諒、西條圭祐、西脇智哉:建設用コンクリート3Dプリンタに適用可能な自動補強繊維挿入機構の開発及び評価、コンクリート工学年次論文集(査読中・DOIはつきません)
- 小林紀行、浅川智哉、西條圭祐、西脇智哉:自動補強システムを有するコンクリート3Dプリンタに適した層間補強方法に関する基礎的研究、コンクリート工学年次論文集(査読中・DOIはつきません)
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件