利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.23】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22TU0070

利用課題名 / Title

温度補償共振子の作製 / A Study on Temperature-compensated Resonator

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

アクチュエーター, MEMSデバイス, IoTセンサ


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

山田 駿介

所属名 / Affiliation

東北大学 大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

邉見政浩, 森山雅昭

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-154:住友精密TEOS PECVD
TU-056:両面アライナ


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

本研究の目的は、Siウェハのドーピング濃度・タイプ、構造、モード、そして角度を制御することで、温度に対して安定した共振特性をもつMicro Electro Mechanical system (MEMS)デバイス設計手法を確立することである。これにより、様々な環境下で精度の高いセンシングが実現でき、Society 5.0時代に求められるフィジカル空間とサイバー空間を結ぶハードウェアを実現する。機械的な共振は、MEMS技術の重要かつ基本的な特性であり、MEMS共振子(レゾネーター)はセンシングやタイミングデバイスに使用されている。しかしながら、Siのヤング率が温度特性をもつため、MEMSデバイスの共振周波数は温度に対して変化し、安定した共振は実現できていない。先行研究では、ウェハのドーピング濃度・タイプ、振動モードを最適化することで、共振の温度依存性を低下させたが、その効果は限定的である。そこで、本研究では上記パラメータに加えて、新しい自由度をデバイスに組み込むことで、温度依存性を改善する。本研究の核となる、新しい自由度として「デバイスのウェハ内の角度」を導入した。

実験 / Experimental

ドーピングしたデバイス層を微細加工して、MEMSレゾネーターを作製した。スパッタリングや蒸着により金属電極を作製したあと、アライナMA6(TU-056)とDeep RIEプロセスにより構造を作製した。そして、ハンドル層にDRIEを用いて穴を作り、フッ酸をもちいて構造をリリースした。レゾネーターの温度特性評価に関しては、真空チャンバとレゾネーターを利用した。

結果と考察 / Results and Discussion

Fig. 1に作製した温度補償MEMS共振子を示す。シミュレーション通りの形状を作製でき、Fig. 2に示す真空チャンバと実験系に、本デバイスを入れて温度特性を評価した。数Paまで真空引きしたあと、ペルチェ素子で加熱・冷却して設定温度に到達したあと共振周波数をロックインアンプとレーザードップラー振動計を用いて測定した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig. 1 Photograph of the developed torsional cantilever (Scale bar 300 µm).



Fig. 2 Experimental setup for temperature dependence measurement. Photograph shows the resonator and temperature sensor.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. S. Yamada and S. Tanaka “TEMPERATURE-COMPENSATED PURE SILICON CANTILEVER RESONATOR WITH COUPLED TORSIONAL STRUCTURE AT ANCHOR”, Transducers2023, accepted.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:1件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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