利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.12.02】【最終更新日:2024.11.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22TU0038

利用課題名 / Title

生体分子を検出する高感度光バイオセンサ向け新規構造光共振器の作製/Fabrication of ring resonator biosensor for detecting biomolecules in high sensitivity

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,ナノフォトニクスデバイス/ Nanophotonics device


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

チューン ホアン アン

所属名 / Affiliation

東北大学大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

尚 玉剛

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-064:エリオニクス 130kV EB描画装置
TU-201:DeepRIE装置#1
TU-211:プラズマクリーナー


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 1 µL程度の微小量の検体を高感度に検出できるSi共振器バイオセンサを開発することを目指し、SOI基板上新規構造をもつダブルスパイラル型Si光導波路デバイスの作製を行った。東北大学試作コインランドリの電子線(EB)描画装置、深掘り反応性イオンエッチング(DeepRIE)装置を利用して、デバイスを作製した。また、基板上ポリジメチルシロキサン(PDMS)マイクロ流路を形成するために、プラズマクリーナーを用いてSi表面の親水性の向上を実施した。

実験 / Experimental

使用した装置:エリオニクス 50kV EB描画装置、DeepRIE装置#1、プラズマクリーナー
 Si 光導波路は Siデバイス膜厚250 nm のSOI 基板(20 mm□)上で構築された。EBレジスト(ZEP520A)を成膜し、EB描画装置を用いてEB露光を行い、レジストパターンを作成した。基板を250℃、10分間の条件でポストベーキングした。その後、DeepRIEを用いてSiをエッチングし、HF 10%でレジストを除去した。
 PDMSシート(厚み:1mm、大きさ:5 mm x 15 mm )を基板上密着させるには、基板を洗浄し、プラズマクリーナーを用いてO2プラズマ処理(RFパワー50 W, O2 30 ml, 1 min)を 行った。

結果と考察 / Results and Discussion

 SOI基板上ダブルスパイラル構造型共振器を作製できた。Fig. 1はダブル共振器のSEM図を示した。導波路の幅は500 nmである。作成したデバイスのQ値、光損失、および生体分子による共振波長変化の特性を評価した。Q値は14,000であり、従来のリング共振器(半径20 µm)と比べ2倍以上高いことが分かった。Fig. 2では、取得した透過スペクトルを示した。デバイス用、PDMSマイクロ流路をを形成し、液体に対する特性を評価した。溶液の濃度に対する共振波長の変化を評価することを進めている。今後の高感度に生体分子を検出することに期待できる。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig.1 SEM images of double-spiral ring resonator with curvature radius of 3 μm



Fig.2 Transmission spectrum of the fabricated double-spiral resonator in air


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

共同研究者:早稲田大学
男女共同参画・女性研究者支援事業 による研究資金の助成
東北大学電気通信研究所 SEM図の収得


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Anh Igarashi, A compact-size and ultrasensitive optical biosensor using a double-spiral microresonator, 2022 IEEE Sensors, , 1-4(2022).
    DOI: 10.1109/SENSORS52175.2022.9967064
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. A. Igarashi, Y. Shang, S. Kuroiwa, K. Ohashi and H. Yamada, "A compact-size and ultrasensitive optical biosensor using a double-spiral microresonator," 2022 IEEE Sensors, Dallas, TX, USA, 2022.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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