【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.04.23】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TU0004
利用課題名 / Title
光学キラリティ極限増強近接場創成に向けたナノインプリントリソグラフィ / Ultraviolet Nanoimprint Lithography towards Creation of Near-Field with Enhanced Optical Chirality
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions
キーワード / Keywords
蒸着・成膜/Evaporation and Deposition,CVD,スパッタリング/Sputtering,リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,走査プローブ顕微鏡/Scanning probe microscopy,ナノフォトニクスデバイス,メタマテリアル,スピン制御,スピントロニクス,フォトニクス
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
新家 寛正
所属名 / Affiliation
東北大学多元物質科学研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
高野 修綺, 吉田 健, 秋山 敏憲, 大沼 晶子, 中川 勝
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
戸津 健太郎, 森山 雅昭, 菊田 利行, 庄子 征希, 龍田 正隆, 邉見 政浩, 松本 行示, 八重樫 光志朗
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-319:パーク・システムズAFM
TU-151:LPCVD
TU-203:DeepRIE装置#3
TU-326:Zygo Nexview
TU-153:住友精密PECVD
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
キラルな光―物質相互作用における鏡像異性体選択性は、計測科学・物質科学など様々な分野で重要である。従来、キラルな光として円偏光が用いられてきたが、その鏡像異性体選択性は一般に小さく、キラル物質の高感度検出や高効率制御のボトルネックとなっていた。近年、金属ナノ構造体への光照射により励振する表面プラズモン共鳴の近接場において光の“キラリティ”(Optical Chirality, OC)が円偏光より増強し、鏡像異性体選択性が増強されることが明らかとなった。OC増強には光の電場のみでなく磁場も同等に寄与するが、表面プラズモン共鳴では光磁場の増強は小さい。近年、誘電体ナノ構造体のMie共鳴による光磁場の増強により更なる鏡像体選択性の増強が期待されている。そこで、本研究ではシリコン(Si)ナノ構造体のMie共鳴による磁場増強に着目し、低コスト・大面積製造を見据えたUVナノインプリントリソグラフィ(UV-NIL)によるSiナノ構造体加工法の確立を目的とした。
実験 / Experimental
【利用した主な装置】DeepRIE装置#1 (TU-201),イオンミリング装置 (TU-215), LPCVD (TU-151)
【実験方法】電子線描画法によりナノ孔周期構造体をパターニングした合成石英モールドを用いたUVナノインプリントにより、低圧化学気相堆積法(LPCVD)により多結晶Si薄膜を成膜した合成石英基板にスピンコートした紫外線硬化性液体へナノディスク周期構造体を転写した。構造体転写後、酸素反応性イオンエッチングと、SF6及びC4F8を用いた誘導結合プラズマ反応性イオンエッチングにより、それぞれ光硬化残膜と余剰Si薄膜を除去することでSiナノディスク周期配列体を作製した。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig. 1に作製したモールドの原子間力顕微鏡像とSiナノ構造体の電界放出型走査型電子顕微鏡像及び暗視野光学顕微鏡像を示す。モールドの表面形状を反映したUV-NILによるSiナノ構造体の作成に成功した。特定の波長域で散乱光強度増強が見られたことからMie共鳴の励振が示唆された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 (a) Photographs of the mold with the nanohole pattern and the substrate after the UV-NIL process. (b) Atomic force microscopic image of the nanohole pattern on the mold. (c) Scanning electron microscopic image of the Si nanodisk pattern fabricated by the UV-NIL process. (d) Dark-field optical microscopic image of the Si nanodisk pattern.
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・参考文献 M. L. Solomon et al., Acc. Chem. Res. 53, (2020) 588.
・JSPS-科研費 基盤研究(B)「光パスツールピンセットを駆使したカイラル結晶相転移科学の創成」
利用した主な設備(欄不足分)
TU-058
TU-306
TU-101
TU-303
TU-267
TU-211
TU-201
TU-305
TU-167
TU-162
TU-215
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 高野修綺, 新家寛正, 森田伊織, 後藤和泰, 押切友也, 中川 勝, “UV ナノインプリントリソグラフィによるシリコンナノディスク配列体の作製” 第70回応用物理学会春季学術講演会,上智大学四谷キャンパス,令和5年3月15日~18日
- 新家寛正, 第28回青葉工学研究奨励賞, 令和4年12月9日
- 新家寛正, 小澤・吉川記念賞, 令和5年3月23日.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件