【公開日:2024.09.03】【最終更新日:2024.06.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TU0164
利用課題名 / Title
潤滑油によるトライボフィルム解析
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
鉄鋼材料, トライボロジー, 薄膜,電子顕微鏡/Electron microscopy,集束イオンビーム/Focused ion beam
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
小池 亮
所属名 / Affiliation
トヨタ自動車東日本株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
今野豊彦,竹中佳生
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-504:超高分解能透過電子顕微鏡
TU-507:集束イオンビーム加工装置
TU-508:集束イオンビーム加工装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
自動車の燃費向上のため、潤滑油による機械摩擦損失低減の必要性が益々高くなっている。本研究では、複数の有機摩擦調整剤を添加したエンジンオイル中で摩擦したサンプルのトライボフィルムの構造をTEM観察で明らかにすることにより、各添加剤の反応メカニズムを推定し、最適な潤滑油処方の設計指針を導くことを目的にしている。
実験 / Experimental
潤滑油中で摩擦後の軸受鋼ボール表面から、集束イオンビーム加工装置(FEI Quanta3D/Versa3D)で薄片試料を作製し、収差補正電子顕微鏡(JEM-ARM200F)を用いてトライボフィルムの構造観察、及び組成分析を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1に摩擦後に形成したトライボフィルムの構造の一例を示す。添加剤の一つであるMoDTC(モリブデンジチオカーバメート)から形成したMoS2(二硫化モリブデン)が存在する。MoS2が存在する系では清浄剤由来のCaの化合物が多く見られることから、添加剤間の反応が起きていることが示唆される。また有機系摩擦調整剤を含む場合には、トライボフィルム中の反応残渣が減少することが分かった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 摩擦後に形成したトライボフィルム構造の例
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
・参考文献 小池ら,MoDTC添加油中の摩擦より形成するトライボフィルム構造に及ぼす金属清浄剤と有機FMの併用の影響,トライボロジー会議2022秋福井予稿集,A12
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件