利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.24】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22TU0163

利用課題名 / Title

FIBによる磁区観察用試料の作製と磁気測定による加工劣化評価

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

磁性材料,集束イオンビーム/Focused ion beam,高品質プロセス材料/ High quality process materials,パワーエレクトロニクス/ Power electronics


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

諏訪 智巳

所属名 / Affiliation

東北大学 多元物質科学研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

岡本聡

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-507:集束イオンビーム加工装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

磁石材料の3次元磁区解析は磁石研究において非常に重要である。しかし、これまで磁石内部に存在する3次元磁区情報を観測することはできなかった。ごく近年、SPring-8で開発された硬X線磁気トモグラフィー法を用いて、磁石材料内部の磁区構造の外部磁場に対する振舞いを3次元的に可視化し、3次元微細組織解析と合わせることで、微細組織と磁区構造の関係の解析が可能になった。今後は3次元磁区情報の解析を経て磁石の磁化伝搬を理解する。以上の研究を行うためには、測定用の磁石試料を作製する必要がある。この試料作製と加工劣化評価を行うのが、本課題の目的である。内容としては、FIBを用いた微細加工と、磁場印加時の磁石の破壊の評価、磁気測定による試料の加工劣化評価を行う。

実験 / Experimental

最終形状18μm×18μm×45μmの熱間加工磁石ピラーを作製した。本加工の前処理として、先端に磁石を接着した石英ロッドを手研磨にて先鋭化加工を行う。その後、東北大金研分析コア ARIM事業班のFEI Versa 3Dを用いて、18μm×18μm×45μmの熱間加工磁石ピラーを作製した。加工は荒加工、第一成型、第二成型、クリーニングの4段階によって構成される。

結果と考察 / Results and Discussion

最終形状18μm×18μm×45μmの熱間加工磁石ピラーを3本作製した。1本目のサンプルでは作製後のピラーに空孔、カーテニング、表面荒れが確認された。空孔とカーテニングはサンプル由来のものである。表面荒れは加工法によるものである。これらの結果を踏まえ、荒加工後のピラー作製位置の調整と第二成型加工量の増加を行った。その結果、2本目、3本目のピラーでは前記の問題は解決された。2本目、3本目のサンプルを、カンタムデザイン社PPMSを用いて5Tを印加し磁場印加時にピラーが破壊されていないかを確認した。結果として破壊されておらず、ピラー形状の見直しは必要ないことを確認した。磁気測定による試料の劣化評価については、一昨年の別検証にて保障されており、今回の加工において追加の検証は必要ないと判断した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

・http://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/news_media/20220826/・https://www.nature.com/articles/s41427-022-00417-0


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

印刷する
PAGE TOP
スマートフォン用ページで見る