利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.09.03】【最終更新日:2024.06.19】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22TU0154

利用課題名 / Title

磁性多層膜におけるスピン・熱伝導

利用した実施機関 / Support Institute

東北大学 / Tohoku Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion

キーワード / Keywords

量子・電子材料・物質群, 金属人工格子, 磁性薄膜,電子顕微鏡/Electron microscopy


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

関 剛斎

所属名 / Affiliation

東北大学 金属材料研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

山崎 匠

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

長迫実,伊藤俊

利用形態 / Support Type

(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

TU-504:超高分解能透過電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

磁性体における横方向の熱電変換現象である異常ネルンスト効果(ANE)は、エネルギーハーベスティング技術として注目を集めている。本研究では、磁性多層膜におけるANEの増強効果に着目し、磁性多層膜の積層構造や結晶配向などを明らかにすることを目的として、EM-09100 ISによりTEM観察用試料を作製し、収差補正電子顕微鏡(JEM-ARM200F)により断面TEM観察を行った。その結果、各層厚や界面の状況、結晶配向などを明らかにすることができた。

実験 / Experimental

SrTiO3(100)単結晶基板およびQuartz基板上に作製したFe層およびPt層の積層構造からなるFe/Pt多層膜に対し、EM-09100 ISを用いてTEM観察用試料を作製した。そして、収差補正電子顕微鏡(JEM-ARM200F)によりEDX組成マッピングおよびHAADF-STEM観察を行い、多層膜の構造評価を行った。

結果と考察 / Results and Discussion

Fe層およびPt層の各層厚を20 nmから0.5 nmまで変化させた複数の試料に対してTEM観察を行い、層厚を0.5nmまで減少させた多層膜においても設計した積層構造を形成できていることが確認された。また、Fe層とPt層間に急峻な界面が形成されていることや、SrTiO3(100)単結晶基板上では多層膜がエピタキシャルに成長していることも明らかにすることができ、ANEの特性と多層構造の相関を議論するために有用な構造の情報を得ることができた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
  1. Takumi Yamazaki, Quantitative measurement of figure of merit for transverse thermoelectric conversion in Fe/Pt metallic multilayers, Physical Review Applied, 21, (2024).
    DOI: https://doi.org/10.1103/PhysRevApplied.21.024039
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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