【公開日:2023.07.28】【最終更新日:2023.05.24】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TU0135
利用課題名 / Title
エネルギー変換機能を有するナノ複相膜の開発
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学 / Tohoku Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion
キーワード / Keywords
軟磁性材料, グラニュラー薄膜,電子顕微鏡/Electron microscopy,集束イオンビーム/Focused ion beam,電子回折/Electron diffraction,ナノエレクトロニクスデバイス/ Nanoelectronics device,スピントロニクスデバイス/ Spintronics device
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
青木 英恵
所属名 / Affiliation
東北大学大学院 工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
増本博
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)技術代行/Technology Substitution(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-504:超高分解能透過電子顕微鏡
TU-507:集束イオンビーム加工装置
TU-508:集束イオンビーム加工装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
省電力センサや高周波ノイズフィルタへの応用を目的として、磁性金属ナノ粒子をセラミクス中に分散させたナノ複相膜を作製する。従来球形であった粒子形状を扁平あるいは扁長化し、さらに一方向に並べることで高い磁気異方性が期待される。また、粒子の配列を成膜条件で制御することで、磁界依存するトンネル伝導が関与する電気・光特性を効率的に変化させることが可能である。
実験 / Experimental
磁性金属とセラミクスを交互に堆積するタンデムスパッタ法を用いて、磁性金属ナノ粒子をセラミクス中に分散させたナノ複相膜の構造制御を行った。ARIM事業班の技術代行のもと、FIBによる薄片試料の作製、ARM200FによるHAADF-STEM観察, STEM-EDS分析を行い、磁性ナノ粒子形状の異なるナノ複相膜の構造解析を行った。磁気特性および電磁気特性を評価し、粒子形状が磁気特性に与える効果を評価した。
結果と考察 / Results and Discussion
扁平形状の磁性ナノ粒子からなるナノ複相膜では、わずか30nmの厚みで磁界に対する抵抗変化(TMR効果)が得られることを見出した。垂直方向に柱状磁性ナノ粒子が配列したナノ複相膜は、粒子の形状磁気異方性に起因する面直方向の異方性および高い保磁力が発現した。薄膜磁界センサや記録用ナノ磁石形成に向けた有用な知見が得られた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
謝辞
試料を観察・加工いただきました今野先生、兒玉様、竹中様に感謝申し上げます。本研究の一部は、2022年度キオクシア奨励研究ならびに東北大学学際科学フロンティア研究所領域創成プログラムの支援を受けました。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- H. Kijima-Aoki, H. Masumoto, Y. Endo, "Magnetic nanopillars in self-organized magneto-dielectric nanocomposite thin films",Intermag2023, XPC-05, 2023, Sendai (国際会議発表、査読あり)
- 女子高生の研究者体験プログラム「マテジョLABO」公開講演会、8月17日(市民向け公開講座の実施)
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件