【公開日：2023.07.28】【最終更新日：2023.05.25】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22TU0014
利用課題名 / Title
酸化物分散強化合金微細組織解析
利用した実施機関 / Support Institute
東北大学
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
金属系構造材料, 銅基合金, 構造用銅合金
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
余 浩
所属名 / Affiliation
東北大学 金属材料研究所
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
（主 / Main）技術代行/Technology Substitution（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
TU-504：超高分解能透過電子顕微鏡
TU-517：透過電子顕微鏡
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
酸化物分散強化型(Oxide dispersion strengthened, ODS)合金はその優れた高温強度特性と耐照射性から、高速炉用燃料被覆管や核融合炉ブランケット用構造材料として有望視されている。このODS合金の実用化に際して、安定した材料特性を得ることが課題となっており、微細組織と強度特性との関係の定量的な理解が重要となっている。とりわけODS合金に第3元素であるHf / Zr / Tiを添加することで、ナノ酸化物粒子を微細化することが明らかとなっており、高温強度や耐照射性の向上が望まれている。酸化物粒子微細化機構の解明するため、従来の汎用顕微鏡やX線回折といった手法では、酸化物粒子が数ナノオーダーと微小サイズであることから、酸化物粒子を定量的に捉えるのは困難であった。本研究の目的は、研究代表者らのグループが開発を進めて来たODS鉄基、ODS銅基合金について、ARMなど高分解能透過電顕を用いてODS合金におけるナノ酸化物粒子微細化機構を明らかにすることである。
実験 / Experimental
透過型電子顕微鏡（TEM, JEOL ARM-200F ）の高分解画像（HRTEM）とX線エネルギー分散型分光法（EDS）の元素マップを用いて、コバルト（Co）基ODS超合金に形成されたナノスケール酸化物粒子の分布を調査する。
結果と考察 / Results and Discussion
Co基ODS超合金に分布するY-Hfナノ粒子の透過型電子顕微鏡による特性評価から、Co基ODS超合金に形成されたY-Hfの数密度は、ニッケルの添加により減少することがわかった。これは、Co基ODS超合金におけるHfの溶解度が合金中のNi含有量の増加とともに低下し、Hfがマトリックス中の析出物として析出し、微細なY-Hf複合酸化物の形成を阻害するためであると考えられる。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 余浩，近藤創介，笠田竜太，"高延性・高強度アルミナフォーミングCoNiCrAl ODS超合金の開発"2022年秋期(第171回)講演大会（福岡），令和4年9月20日
- 余浩，近藤創介，荻野靖之，笠田竜太，"Co-doping Y/Hf on the oxidation behavior of alumina-forming Co-based oxide dispersion strengthened superalloys"2023年春期(第172回)講演大会（東京），令和5年3月08日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件