利用報告書 / User's Reports


【公開日:2023.08.01】【最終更新日:2023.05.29】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

22NU0264

利用課題名 / Title

ウェアラブル機器搭載を見据えた超薄型熱輸送デバイスの開発研究

利用した実施機関 / Support Institute

名古屋大学 / Nagoya Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

リソグラフィ/Lithography,膜加工・エッチング/Film processing and Etching,スパッタリング/Sputtering,蒸着・成膜/Evaporation and Deposition


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

上野 藍

所属名 / Affiliation

名古屋大学大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

NU-208:両面露光用マスクアライナ
NU-248:パリレンコーティング装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

 本研究では次世代型熱輸送デバイスとして,曲面の熱源等にも対応可能なフレキシブルループヒートパイプ(FLHP)の研究を行う.ループヒートパイプ(LHP)は封入された作動流体の気液相変化を利用して熱を輸送する熱輸送デバイスであり,小型電子機器搭載に向けた薄型化の研究も多くなされている.しかし,用いられている材料は銅やSUS304など主に金属であり,未だフレキシブル性を有したLHPは存在しない.そこでFLHPではフォトリソグラフィを用いて,PDMS上にLHPパターンを形成することで,FLHPの作製を試みた.2つのモールドを作製し,それぞれから得られるPDMS層にパリレンを蒸着コーティングさせ,アセンブリすることによって,FLHP作製を行う.本研究においてはSU-8モールドの作製及びパリレンコーティングの被膜する際に,装置を利用した.

実験 / Experimental

【利用した主な装置】
・パリレンコーティング装置 KISCO製 DACS-LABl
・両面露光用マスクアライナ Suss Micro Tec AG製 MA-6
【実験方法】  
 初めにSU-8シートレジストとマスクを用いて露光を行う.その後,現像およびリンス洗浄によってモールドを作製した.作製したモールドに硬化前のPDMSを流し込み,加熱することでデバイスの上層と下層を完成させる.その後,パリレンをデバイス内側表面に蒸着させ,硬化前PDMSを塗布することでアセンブリを行う.

結果と考察 / Results and Discussion

 SU-8モールドを用いたPDMSによるFLHPを作製した.Fig.1にFLHPの写真を示す.本デバイスでは,これまで課題であったPDMSの高ガス透過率による作動流体の流出に対する改善が確認できた.曲げても破損することはなかった.しかし,熱負荷試験では作動流体の逆流が生じたため一方向流れの実現が今後の課題である.

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig,1 Fabricated FLHP.


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

なし.


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
  1. (1) 野村稜武,橋本 将明,Abdulkareem Alasli,上野 藍,長野方星“ウェアラブル機器搭載に向けた高ガスバリア化MEMS熱輸送デバイスの研究”日本機械学会東海支部 第72期学術講演会, 令和5年3月8日.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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