利用報告書 / User's Reports


【公開日:2024.07.25】【最終更新日:2024.03.25】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23KT1152

利用課題名 / Title

マイクロ流体デバイスを応用した先端計測技術の開発

利用した実施機関 / Support Institute

京都大学 / Kyoto Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials(副 / Sub)次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials

キーワード / Keywords

組織チップ,PDMS,多孔質膜,ソフトリソグラフィ,小腸-肝臓,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,流路デバイス/ Fluidec Device,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,3D積層技術/ 3D lamination technology


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

平井 義和

所属名 / Affiliation

京都大学 大学院工学研究科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

犀川啓太

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

KT-153:移動マスク紫外線露光装置
KT-253:簡易RIE装置


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

組織チップ(Organ-on-a-Chip)は、マイクロ流体デバイス内にヒト由来細胞を培養してヒト体内を生体外で模倣するデバイスシステムである。これまでに、マイクロ流路で接続された異種の臓器細胞が培養されたチャンバを接続してマイクロポンプで培地を循環灌流することで、臓器間相互作用を再現することが実証されてきた。本研究では、小腸-肝臓を接続し、肝疾患において小腸が果たす役割の解明を目的としている。これを実現する組織チップの作製には、異なる臓器細胞を隔て、かつ代謝物などの輸送が可能な多孔膜をデバイス内に組み込む必要がある。そこで今回、京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の設備を用いて、組織チップへの組み込みためのポリジメチルシロキサン(PDMS)製の多孔膜を作製した。

実験 / Experimental

PDMS製多孔質膜は、紫外線リソグラフィで厚膜ネガレジストをパターニングしたモールドを用いたソフトリソグラフィで作製した。はじめに、4インチSi基板上に厚膜ネガレジストをスピンコーターで塗布し、紫外線リソグラフィ装置でピラー構造をパターニングした。続いて、多孔膜の膜厚を制御するためにPDMSをレジストモール上に滴下した後にスピンコーターで塗布して熱硬化させたのち、O2/CF4を用いたプラズマエッチングにより多孔膜の貫通構造を形成した。最後に、Si基板から離型し、多孔膜を得た

結果と考察 / Results and Discussion

作製したレジストモールドのピラー構造部分のSEM写真をFig.1に示す。本プロセスでは、多孔膜の離型を容易にする目的で順テーパを有するピラー構造をレジストメーカーが推奨する露光量の約2倍で紫外線露光して作製した。作製したピラー構造の高さは43 μm、直径は上部:7.4 μm、下部:7.8 μmであった。また、このピラー構造をモールドとして作製したPDMS製多孔膜のSEM写真をFig.2に示す。プラズマエッチングを用いることで4インチウェハ全体の広範囲で均一な貫通構造を形成でき、大面積のPDMS製多孔膜を作製できることを確認した。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


Fig.1 SEM image of the pillar structure fabricated by negative photoresist



Fig.2 SEM image of PDMS porous membrane


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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