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3C-SiC(111)/Siテンプレート上へのGaNの直接成長に成功

 名古屋大学未来材料・システム研究所の天野浩教授,本田善央准教授,宋沛峰大学院生,孫政ベンチャービジネスラボラトリー研究員と,エア・ウォーター(株)の生川満久氏,川村啓介氏,秀一郎氏らは独自の表面制御技術を用いて,3C-SiC(111)/Siテンプレート上のGaN結晶の直接成長に初めて成功しました.

 Si基板上のGaNのMOVPE成長では,成長温度がSiの融点に近く,メルトバックエッチングが起こるため,通常半絶縁性のAlN層を介して成長します.しかし,AlNは高抵抗であり,縦方向には電流が流れにくいため,縦構造GaN系パワーデバイスを作製するのは困難でした.3C-SiC(111)/Siテンプレートは縦型伝導が可能であり,また大口径化可能という特徴もあります.AlN層無しで直接成長が可能になれば,安価で,より省エネなパワーデバイスの作製が期待されます.

 これまでは,格子定数及び熱膨張定数の差により,3C-SiCの上にGaNを直接成長するのは困難でした.今回,GaN成長する前に金属Alを用いて前処理することにより,3C-SiCの上に平坦なGaN膜成長を実現し,縦伝導を確認しました.

 本研究成果は,日本第77回応用物理学会秋季学術講演会に発表されました.



3C-SiC(111)/Si上に直接成長したGaNの表面光学顕微鏡写真(左)とGaN/3C-SiC(111)/Si構造の縦電伝導IV測定(右)