参画機関から

分子・物質合成 名古屋大学 名古屋大学

世界で初めて,“ナノクリスマスツリー”によるDNAの超高速解析に成功

 名古屋大学 分子・物質合成プラットフォームは,大阪大学 川合知二教授・柳田剛准教授らとの共同で,デバイス上にクリスマスツリー型のナノワイヤを形成する技術を開発し,デバイス中のマイクロチャネル内に,ナノクリスマスツリーの森のような構造を形成することに成功しました(図).さらに,ナノクリスマスツリー内にDNAを導入することで,数秒でDNAを解析できる技術の開発に成功しました.

 DNAの解析は,がん,認知症,生活習慣病や感染症を超早期に診断することにつながり,疾患を早期治療・予防する上で極めて重要です.しかし,現在の最先端の技術をもってしてもDNAの解析には,数時間を要していました.

 今回,共同研究グループは,石英デバイス上にマイクロチャンネルを構築し,マイクロチャンネルの底面の望みの場所に望みの数のナノワイヤを形成することにすることに成功しました(図).また,ナノワイヤの太さ(10~100nm)と長さ(1µm~100µm)も自在に制御することが可能です.さらに,第1段階で形成したナノワイヤの側面から枝分かれのナノワイヤを形成することに成功し,このステップを数回繰り返すことで,ナノクリスマスツリー構造を構築しました(図).

 ナノクリスマスツリー構造を精密に制御することで,本デバイス内に導入したDNAを数秒で解析することに成功し,従来法より数千倍~数万倍の高速化を実現しました.本方法は,がん,生活習慣病の超早期診断に応用される予定です.

 本研究成果は,名古屋大学,大阪大学の共同で得られたもので,英科学雑誌「Scientific Reports」(4巻, 5252, DOI:10.1038/srep05252, 2014)のオンライン版に,6月11日に掲載されました.




図 ナノクリスマスツリーデバイス(左)とナノクリスマスツリー構造(右)