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ナノテクジャパン

第16回ナノテクノロジー総合シンポジウム(JAPAN NANO 2018)開催

 文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業(NPJ)の一環として「第16回ナノテクノロジー総合シンポジウム」が2018年2月16日に東京ビッグサイトで開催された.この事業は,微細構造解析,微細加工及び分子・物質合成の3つのプラットフォームで最先端のナノテクノロジー施設・設備を有する38研究機関が,全国の産学官の研究者に利用機会を提供し,イノベーションにつながる研究成果の創出を目指すものである.今回のシンポジウムは,「持続的な社会発展に向けたナノテクノロジー」を主題とし,ナノテクノロジー・材料技術の最新の研究開発を展望するとともに,本事業の平成29年度の成果を紹介した.

 開会の挨拶で,NPJのセンター機関である物質・材料研究機構(NIMS)の橋本 和仁 理事長が,ナノテクノロジーは第5期科学技術基本計画の目指すSociety 5.0のコア技術であり,共用が世界のネットワークに発展することを期待し,文部科学省 研究振興局 磯谷 桂介 局長は,共用の文化を養成し,国連のSDGs(持続的発展目標)達成のためにナノテクノロジーを推進すると述べた.これに続き,外務大臣科学技術顧問でもある岸 輝雄 東京大学名誉教授は「持続可能な社会の発展に向けた科学技術の役割」と題する基調講演で,SDGsに向けた国際協力や技術革新を紹介し,大野 英男 東北大学教授が「超微細スピントロニクス素子とその集積回路,AI応用」と題する特別講演を行った.

 基調講演,特別講演に続き,下表の5セッションとポスター展示が行われた.5セッションのうち2つは,海外からの招待講演で構成されていた.ポスター展示では平成29年度「秀でた利用成果」表彰6件,平成29年度「技術スタッフ表彰」4件とともに,プラットフォーム参画38機関の利用成果が紹介され,参会者と表彰の受賞者や機関担当者との交流が行われた.

 シンポジウムの報告は追って,NanotechJapan Bulletinに掲載される.

セッション講 演 題 目講 演 者
1ナノテクノロジーによるイノベーション(I)「将来に向けたナノテクノロジー及びその他の先端的取り組み」Mihail C. Roco(National Science Foundation, USA)
「タイ4.0 - 21世紀の繁栄」Suvit Maesincee(Minister, Ministry of Science & Technology, Thailand)
ナノテクノロジープラットフォーム利用成果ポスター展示
2ナノテクノロジーによるイノベーション(II)ナノテクノロジー研究開発拠点MINATECJean-Charles Guibert(MINATEC, France)
米国ナノテクノロジー共用施設ネットワーク,NNCIOliver Brand(Georgia Institute of Technology, USA)
3ナノテクノロジーによるイノベーション(III)産業が"Individual"になる~実用域に達した超小型デバイス生産システム・ ミニマルファブ原 史朗(産業技術総合研究所)
嗅覚IoTセンサシステムの標準化に向けた総合的研究開発と産学官連携吉川 元起(物質・材料研究機構)
4nano tech 大賞 2018 受賞者講演単層CNTに誘発されるイノベーション荒川 公平(ゼオンナノテクノロジー)
5ナノテクノロジープラットフォーム利用主要成果講演高分解能電子顕微鏡によるナノ粒子の状態解析の進展と新たな触媒機能の開発松村 晶(九州大学)
トレンチMOS構造を設けたGa2O3ショットキーバリアダイオード佐々木 公平(ノベルクリスタルテクノロジー/タムラ製作所)
光で剥がせる液晶接着「ライトメルト接着材料」の開発齊藤 尚平(京都大学)