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ナノテクジャパン

第15回ナノテクノロジー総合シンポジウム(JAPAN NANO 2017)開催

 文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業の一環として「第15回ナノテクノロジー総合シンポジウム」が2017年2月17日に東京ビッグサイトで開催された.この事業は,微細構造解析,微細加工及び分子・物質合成の3つの分野で最先端のナノテクノロジー施設・設備を有する26研究機関が,全国の産学官の研究者に利用機会を提供し,イノベーションにつながる研究成果の創出を目指すものである.今回のシンポジウムは,「超スマート社会の実現に向けたナノテクノロジー」を主題とし,そのコア技術としてIoTシステム構築,センサー,安全・安心などに関わるナノテクノロジー・材料技術の最新の研究開発を展望した.

 開会の挨拶で文部科学省 科学技術・学術政策局 科学技術・学術総括官 神代 浩氏は,「ナノテクノロジーは第5期科学技術基本計画のコアとなる基盤技術であり,国際協力の基盤として戦略的に整備を進める」と述べられた.基調講演は,総合科学技術・イノベーション会議議員/物質・材料研究機構理事長 橋本 和仁氏の「超スマート社会(Society 5.0)に向けて」と題するもので,サイバー空間とフィジカル空間を融合させた人間中心社会の実現に向け,未来社会の要請に応える基盤技術開発が求められると指摘された.

 基調講演後は下表の5セッションとポスター発表が行われ,海外からの1件を含めて9件の講演があった.セッション3では平成28年度秀でた利用成果と共用施設において支援に携わっているスタッフ3人の表彰が行われた.支援の表彰における優秀技術賞は名古屋大学 荒井重男氏が「反応科学超高圧電子顕微鏡による研究支援」で受賞した.

 閉会の際の,野田 哲二(シンポジウム組織委員長,物質・材料研究機構ナノテクノロジープラットフォームセンター長)の挨拶によると,シンポジウムには600人を超える参加があった.シンポジウムの報告は追って,Nanotech Japan Bulletinに掲載される.

セッション講 演 題 目講 演 者
1IoTシステム構築・マテリアルズインフォマティクスIoTが拓く社会イノベーション西村 信治(日立製作所)
新しい窒化物半導体の発見 - in silico スクリーニングによる予測と実験による実証大場 史康(東京工業大学)
2ナノ診断とナノ治療ナノバイオデバイスが拓く超スマート社会馬場 嘉信(名古屋大学)
人体に無害な光(近赤外線)を照射して癌細胞を壊す新がん治療法;近赤外光線免疫療法小林 久隆(米国NIH)
3ナノテクノロジープラットフォーム活動概要/平成28年度の秀でた6大利用成果および技術支援表彰
ポスター発表:ナノテクノロジープラットフォームの実施概要及び利用成果
4ヒューマンセンシング人やあらゆるものからの情報を収集するセンサー技術下山 勲(東京大学)
有機エレクトロニクスを核とした皮膚密着型ウエアラブルデバイスの新展開高宮 真(東京大学)
5安全・安心な社会社会インフラの安全・安心のための新しい長寿命制振ダンパー合金澤口 孝宏(物質・材料研究機構)
安全・安心で豊かな社会のためのサービスイノベーション小松崎 常夫(セコム)